霧でもないのにフォグランプ点灯は迷惑?違反? なぜ晴天夜間も点灯する人が多いのか

夜間、晴れているなかでもフォグランプを点灯して走るクルマが見られます。なかにはヘッドライトをつけずスモールランプとフォグランプのみで走る人も。本来、使用用途とは違うようですが、この使い方は違法なのでしょうか。

本来は悪天候時に使うランプ

 フォグランプは本来、悪天候時の視界を確保するための補助的な灯火ですが、晴天の夜間に点灯して走る人、なかにはヘッドライトをつけずフォグランプのみで走る人が見られます。そのようなフォグランプをまぶしいという意見もあるようです。

点灯しているのがフロントのフォグランプ。写真はイメージ

 フォグランプ(前部霧灯)はその名のとおり、霧などの悪天候時に使うランプです。左右のヘッドランプの下に取り付けられるもので、ホンダはウェブサイトで「濃霧のときはヘッドライトだけでは乱反射してしまい見えづらくなるので、自車の直近の視界確保と他車からの視認性を向上するために点灯するもの」としています。保安基準では、ランプの色は白色または淡黄色、取り付け位置はフォグランプ下縁の高さが地上250mm以上、といった規定が存在します。

 ただし、「市街地で晴天時にフォグライトを点灯してしまうと、対向車や前車に眩惑感をあたえるなど、他の運転者に迷惑となる可能性がありますので注意しましょう」(ホンダウェブサイト)といった記述も。

 保安基準では「前部霧灯の直射光又は反射光は(中略)他の自動車の運転操作を妨げるものでないこと」と明記されていますが、インターネット上でも、見通しが悪くないにもかかわらず点灯しているフォグランプをまぶしく感じている人が少なくないようです。世界では、晴天時にフォグランプを点灯していると罰せられるケースもあるほどです。

 日本においてフォグランプは、装着が義務づけられた灯火ではありません。保安基準では、運転者が任意にON/OFF可能で、かつスモールランプ(車幅灯)などの点灯時でないと点灯しない構造であること、運転者にON/OFF状態を知らせるインジケーターランプを備えることなども規定されています。

 にもかかわらず、迷惑になることもあるフォグランプを、なぜ晴天時でも点灯する人が少なくないのでしょうか。

様々なフォグランプの使用シーンを写真でチェック

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