クルマの維持費はいくら? 若者のクルマ離れの原因は… リアルな声も聞いてみた
実際に走るとガソリン代や道路代がかかる
そして当然といえば当然なのですが、走った分だけガソリン代がかかります。ディーゼル車なら軽油代、電気自動車なら電気代です。レギュラーガソリンは現在1リッターあたり150円前後で、15km/L走行するクルマなら、約1500円で150km程度走れることになります。
近所の走行ならガソリン代だけですが、遠くまで短時間で快適に行くとなると高速道路を使うことになり有料道路代もかかります。また、目的地では駐車場代がかかることもあります。
なお、電気自動車については充電スポットの利用料が定額になるサービスもあります。日産の電気自動車の場合、月額2000円で急速充電スポットが使い放題となるサービスも用意され、うまく使えば維持費が抑えられます。
こうしてクルマにかかるお金を羅列していくと、非常にお金がかかり、うんざりしてしまう人もいるかと思います。このほかにも置き場所がなければ月極駐車場代がかかり、都心部では非常に高額です。
維持費のうち税金の比率も大きく、ガソリン代に至っては約半分が税金ですが、仮に自動車メーカーなどの働きかけで自動車に関わる税金が下がったとしても、若年層には高額な任意保険や都市部での駐車場代などでクルマが持ちやすくなるというほど総額が安くなった印象はないと思われます。
では、実際にクルマを持たない若年層はどう思っているのでしょうか。費用を説明したあとに話を聞くと、東京都在住の25歳男性は、このように答えてくれました。
「クルマ自体は好きだけれど、今すぐに買うのは難しいなと感じます。どうせ維持費で継続的にお金がかかるのであれば、自分の気に入ったクルマを買いたいと思うけれど、そうすると、初期費用で200万程度はかかってしまいます。もし、クルマが必要になったなら両親から譲ってもらえれば理想かなと。いずれにせよローンを組んでまで新車を買うのは難しいので中古車を探すと思います」
また、一方で所有を否定している人もいます。埼玉県在住の24歳男性は、最初からレンタカーなど別の方法を模索しています。
「持ちたいとは思わない。関東圏にいれば移動に不自由はなく、たまに遠出するならレンタカーが便利。駐車場もなく、ガソリン代や税金がこんなにかかるとなると“あったらかっこいい”くらいの気持ちで買うには負担が大きすぎます。もし地方へ転勤などであれば、駐車場代が安く、交通手段確保のためにも買うとは思いますが、中古を選ぶと思いますね。維持費だけで毎年数十万円もかかると思うと、同じ値段の家電やパソコンを買う方がよっぽど生活が豊かになるんじゃないでしょうか」
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維持費が高額でクルマの購入を断念してしまう人がいるのは残念ですが、それでもクルマを運転することまで否定していないのが救いといえます。どうしても持てないというのであれば、カーシェアやレンタカーなど、かわりの選択肢も検討してみてはいかがでしょうか。
【了】