日産 6代目「シルビア」、初の3ナンバー化で人気はイマイチ? 中古で火が付いた遊べるクルマ
6代目「シルビア(S14型)」は1993年登場しました。大きく変わったのは、ボディサイズがアップしてついにシリーズ初の3ナンバーに。いまではドリフト車のベースとして人気ナンバーワンですが、当時はどうだったのでしょう。
先代に影に隠れた名車
お台場のレインボーブリッジが開通し、サッカーJリーグが開幕した1993年、6代目「シルビア(S14型)」はデビューしました。
ボディサイズがアップして、シリーズ初の3ナンバーサイズ化された6代目「シルビア」は、先代(S13型)に比べ初動の人気はいまひとつでした。S13型はバブル時代だったこともあり、デザインも斬新でしたが、S14型は大きくなったことでスポーティな部分がスポイルされたように見えたのかもしれません。
シルビアが大型化された背景には、当時のクルマ業界全体が3ナンバー化に進んでいたことが関係しています。シルビア以外の車種でも、高級車クラスを除いて評判は良くなく“幅広にすると運転しにくい”というイメージがユーザーにはありました。
スタイルの点で横に膨らんだように見えたことも不評の原因だといわれています。
また、車体価格の上昇も初動の人気が出なかった原因のひとつです。5代目「シルビア」の価格は、100万円台後半(NA仕様の「Q’s」)だったことに対して、6代目「シルビア」は約200万円と価格が上がっています。「K’s」の場合300万円に近くなる価格設定は、若者が簡単に買えるクルマではなくなったといえます。
ただし、名機SR20型エンジンを搭載するハイパワーなFRという価値は揺るぎなく、走りに重きを置いているユーザーにとって6代目「シルビア」は、正統派のスポーティカーだったのです。