日産 6代目「シルビア」、初の3ナンバー化で人気はイマイチ? 中古で火が付いた遊べるクルマ

時代は“走るクルマ”から“遊べるクルマ”へ

 6代目「シルビア」は、1996年にマイナーチェンジを行ないました。しかも、マイナーチェンジとは思えないほど、大胆な変身でした。丸みを帯びたフロントマスクは直線的で精悍なものになりました。テレビCMも若者向けにPOPなものとして、販売の立て直しを図りました。

6代目「シルビア」SR20型エンジン

 当時のクルマに対する流行りでは、『シティーユースの4WDブーム』があります。最近では、「SUV」や「クロスオーバー」とは少し傾向が違うものの、“遊べるクルマ”へと時代は進んでいきます。

 トヨタ「RAV4」、ホンダ「CR-V」、日産「ミストラル」などRV車の登場が流行りの火付け役といえます。シルビアの『デート向け』や『走り向け』という需要は、多人数で楽しめるレジャーの流行りとともにSUVに移っていきました。

 また、『走り向け』のクルマにも変化があり、三菱「ランサーエボリューション」やスバル「インプレッサ」といったラリーでも活躍するハイパワー4WD車に移行していきます。このような時代では、シルビアの需要は限られたものだったのかもしれません。

 しかし、幅広いボディの6代目「シルビア」は安定した走りをみせ、中古車価格も安めなことからドリフト車のベースとして人気に火が付きました。当時のニーズには当てはまらなかったクルマでも、時代背景やユーザーニーズによって人気が復活することもあるようです。

【了】

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