高速道走行時にガス欠ピンチ、全国に100キロ以上GS無し区間が多数存在! 対応策はある?
ガソリンスタンドが廃業!? 新たな空白区間も発生
16区間あった150km以上のガソリンスタンド空白区間問題は一旦解消しましたが、国土交通省の担当者によれば、2016年以降新たなガソリンスタンド空白区間ができている場所もあるといいます。
「150km以上のガソリンスタンド空白区間問題は、一度は解消したのですが、ガソリンスタンドの撤退などで、新たに5カ所発生しています。例えば、岡山自動車道 高梁サービスエリア(下り線)のように、ガソリンスタンドが営業をやめてしまったような場合です。設備は残っているので、新たなテナントが出店すれば空白区間は解消します。それまでは直前のサービスエリアで、『ここから先何キロは給油できない』という横断幕を掲げたり、ポスターを掲示したりして注意喚起を行なっています(国土交通省の担当者)」
サービスエリアにあるガソリンスタンドは、道路公団時代から民間企業の経営です。売上不振などで、今後もガソリンスタンド空白区間が発生する可能性はあります。
しかし、新たな対策に向けた実験も始まりました。ETC 2.0を使った『一時退出社会実験』を、今年3月から中国地方で実施しています。これは、一旦高速道路を降りて指定の道の駅に立ち寄り、退出したICから高速道路に戻れば高速料金は変わらない(適用にはほかにも条件があります)というもので、サービスエリア、パーキングエリアの空白区間対応が主な目的です。
高速道路を降りてから戻るまでは1時間以内と限られていますが、その間、周辺のガソリンスタンドで給油や、ほかの場所に立ち寄ることもできます。ただし、ETC 2.0対応のETC車に限定したサービスなので、通常のETC車では対応していませんのでご注意ください。
国土交通省の発表では、全国の高速道路で1日あたり約40件ものガス欠トラブルが発生しているようです。高速道路でのガス欠は「高速自動車国道等運転者遵守事項違反」になるケースや、重大事故の原因にもなりかねません。途中で給油が必要なほど長距離移動の場合は、事前に給油計画を立てるか、道路上の案内に注意する必要があります。
【了】