黒マスクは危険? 車から見るとこんなに違った! マスクの色で変わる安全性の違いとは【PR】
コロナ禍のいま、私たちにとって無くてはならない存在となったマスク。しかしこのマスクの色によって、クルマを運転するドライバーからの視認性が大きく違ってくることをご存知ですか? 今回は「おもいやりライト運動事務局」の監修のもと、クルマからの被視認性を考えたとき、服装とマスクにどんな関連があるのかを実験してみました。
マスクと服装の色による安全性の違いとは!?
今年の冬は、これまで以上にマスクが欠かせない冬となることは間違いないでしょう。そこで本格的な冬入りをまえに“見えやすさと見られやすさ”という観点からヘッドライトの早期点灯を呼びかけ、交通事故を減らす活動をしている「おもいやりライト運動事務局」が面白い実験をおこないました。
交通安全という視点から、マスクの違いによる歩行者の見え方を考えてみようというのです。これまで見たことのない実験であると同時に、コロナ禍のいま求められている情報として非常に興味深いので、紹介したいと思います。
「おもいやりライト運動事務局」が提唱するのは、夕方16時から18時の間で発生するクルマと歩行者の接触事故を減らすためには、クルマのドライバーが歩行者を認識しやすいことが重要ということ。それは歩行者側とすれば“被視認性の高い装い”が大切であり、被視認性を意識することはドライバーに存在を気が付いてもらうためにできる自衛策ともいえます。
事故に巻き込まれないために“見られやすさ”を意識することが歩行者にも求められるといえるでしょう。被視認性とは、見られやすくする、すなわちドライバーに発見されやすさを意味します。
では、被視認性を考えたとき、服装とマスクにはどんな関連があるでしょうか。今回の実験は、それを明らかにしようというのです。
小雨が降る冬の夕暮れはクルマから最も見えづらい状況
実験は2020年12月2日の日没前後の時間に神奈川県相模原市にある相模女子大学の構内でおこなわれました。当日の日没時間は16時29分。天候はときどき傘を使うか迷う程度の軽い雨が降る状況でした。
クルマから34メートル離した場所に服装が異なる5体のマネキンを置き、それぞれ5種類の色のマスク(ブラックグレー/ライトグレー/ベージュ/白/リフレクター素材)を付け替えながら明るさの異なる5回のタイミングでドライバーからの“見えやすさ”を調べました。
それぞれのマネキンに着せた5タイプの服装は相模女子大学学芸学部生活デザイン学科 角田千枝准教授による監修。右から男性サラリーマン、シニア女性、オフィスカジュアルの女性会社員、若年層男性、そしておもいやりライト運動事務局が推奨するサムシング・イエロースタイル(視認性を高めるために黄色を取り入れた)としています。
上述のマネキンとクルマの間隔を34メートルにしたのは、クルマが60キロの速度からブレーキをかけ、人(マネキン)の1メートル手前で止まるにはそれだけの距離が必要という理由です。
※33メートル(反応時間0.75秒、摩擦係数0.7で計算したとき、空走距離12.5メートル+制動距離20.25メートル=32.75メートル)+1メートルで合計34メートル
白いマスクはもっとも被視認性が高い。しかし服装も重要なことが分かる
気になる結果はどうだったのでしょうか?改めてわかったのは、日が落ちてくるとマスクの色の濃淡と見えやすさにはやはり関係があるということです。
白いマスクはもっとも被視認性が高く、目立ちます。ただし、服装が明るめだと服装自体の被視認性が高まるため、相対的に面積が狭いマスクの色は被視認性への寄与が減ってくることがわかりました。逆に服装が暗い色の場合は白いマスクが目立ち、マスクによる被視認性への効果が高いことが明らかといえます。