自動車メーカーが一般ユーザーを対象としたイベントを開くことは珍しくありません。しかし、三菱自動車が主催するイベントが一風変わっているのはアウトドアを全面的に打ち出した企画としていることです。

　果たして、その狙いはどこにあるのでしょうか。先日おこなわれた「スターキャンプ2019 in 朝霧高原」や「パジェロ オーナーミーティング」へ実際に参加してみました。

　2019年5月25日から26日の一泊二日にわたり、富士山麓にあるキャンプ場で開催されたのが「スターキャンプ2019 in　朝霧高原」です。初開催はなんと1991年となり、19シーズン目（開催されない年もあった）を迎え、あまりの人気に近年は1シーズンの間に複数会場で開催されるイベントとなっています。

　今回開催された「朝霧高原」には、約250組900名が参加。こちらは、三菱車ユーザーに限らず誰でも参加できる催しで、参加者の車両のうち約6割が三菱車、残り4割が三菱以外の車両でした。

　三菱車のうちもっとも人気が高かったのが「デリカD:5」で、三菱車の7割。つまり、参加車両のうち約4割がデリカD:5というのはさすがです。

　キャンプ場内（試乗イベントなど一部はキャンプ場敷地外）では、多くのプログラムが開催されていましたが、感じたのは子供連れを喜ばせる企画が多かったこと。

「モノつくりワークショップ」をはじめ、「星空べんきょう会＆かんさつ会」「スポーツクライミング体験」「初心者トレッキングツアー」「トランポリン」「スラックライン」そして「スタンプラリー」など、子供が参加できる企画が多く用意されていました。

　キャンプでは小さい子どもが十分に楽しめないこともありますが、ここに来ればイベントが充実しているのでいい思い出が作れます。また、テントの張り方が分からない、キャンプ道具の使い方が分からない、など基本的なことにも朝から夜の9時まで対応してくれる「キャンプよろず相談所」もあり、初心者でも安心のキャンプイベントです。

　また、アルピニスト野口健さんのトークショーや藤巻亮太さんのライブを聞きながらのキャンプファイヤーなど、大人が楽しめるプログラムも充実。

　もちろん自動車メーカーが主催するイベントだけに、オフロードコース内を同乗試乗できる「SUVオフロード試乗会」や大型トラックに作られた45度の急坂をプロドライバーの運転で登る「4WD登坂キット同乗体験会」などクルマ好きが楽しめる催しも用意されています。

　また、「eKクロス」に同車のCMタレントである竹内涼真さんなどをラッピングしたキャラバンカーの展示・試乗体験などもおこなわれました。

　果たして、自動車メーカーがこういったキャンプイベントを開催するのはなぜなのでしょうか。三菱自動車の広報部は次のように説明しています。

「クルマと一緒に外へ出て楽しんでほしい。そんな気持ちからスターキャンプを開催しています。キャンプをしてみたいけれど踏み切れないという人の最初の一歩を踏み出すお手伝いができればという想いがあります。

　そのため『キャンプよろず相談所』で初心者のサポートや、さまざまなプログラムを用意して楽しんでもらうイベントを心掛けているのです。

　三菱自動車のブランドメッセージである“Drive your Ambition”には『行動範囲を広げたい、さまざまなことに挑戦したい』という意味も込められていて、クルマでアウトドアを楽しむこともそれにつながります」