上位フィニッシュが望まれたスーパーGT最終戦 NSX GT3連続の表彰台を獲得なるか[PR]

前戦第7戦で、チーム初の表彰台を射止めたModulo Drago CORSE。このままの勢いでスーパーGT2018年シーズン最終戦「MOTEGI GT 250KM RACE GRANDFINAL」の決勝を迎え、結果を残したいところ。果たしてチームのリザルトは!?

決勝レースは9番グリッドからスタートの「♯34 Modulo KENWOOD NSX GT3」

 11月12日(日)、スーパーGT 第8戦「MOTEGI GT 250KM RACE GRANDFINAL」の決勝レースがツインリンクもてぎで開催されました。前日の予選で9番グリッドスタートとなった♯34 Modulo KENWOOD NSX GT3。第一スティントのドライバーは、道上 龍選手が担当しました。

スーパーGT 第8戦「MOTEGI GT 250KM RACE GRANDFINAL」決勝レースの♯34 Modulo KENWOOD NSX GT3

 前半戦でのハイライトは、予選で使ったソフトタイヤをどこまでもたせることができるか。とくにこれまでの闘いから、リアタイヤのライフをいかに持たせてその後の作戦に幅を持たせるかにチームはフォーカスしていました。

 混戦のなか順位を上下させながらも、NSX GT3は序盤を順調に走行。道上選手もこの時点では、レースへの手応えを感じていました。しかし5周目を過ぎたあたりから状況は徐々に変わり始めました。

 道上選手いわくNSX GT3のブレーキに甘さが出始め、特にライバルとの競り合いに対しては「ブレーキでコーナーに飛び込んで行けない」苦しい展開に。またこれまでであればリアからグリップダウンが始まっていたタイヤが、今回はフロントから先に手応えが先になくなり、思ったようにマシンを曲げられない状況となってしまったのです。

 ここで道上選手とチームは走りながら無線で状況を伝え合い、より長い周回数を走ることとなる第2スティントのタイヤ選択を決定。当初はリアタイヤのみの交換も視野にありましたが、4本ともより耐久性のあるミディアムタイヤへと交換することにしました。

 こうしてNSX GT3は15周目にピットイン。このときの順位は13位でしたが、バトンを受けた大津選手がコースへと戻ったときは、26位までポジションを下げていました。

 大津選手はここから懸命にリカバリーを狙いましたが、より硬いゴムを使うミディアムタイヤは、スタート時よりも温度が下がってきた路面に対して満足にグリップを発揮することができませんでした。

 なおかつここでNSX GT3は、得意であるはずのストレートでもそのスピードをも引き出せませんでした。原因はデータを精査しないとわかりませんが、チョン監督いわく「恐らく燃料系、パーコレーションが起こっているのだと思う」とのことでした。

 パーコレーションとは、熱で燃料が噴射される前に気化してしまう症状のことです。つまりNSXは、混戦の中で満足にエンジンやブレーキの冷却を行うことができず、翼をもがれてしまったのでした。

 それでも大津選手はひとつずつ順位を上げ、最終的には14位まで順位を取り戻してチェッカーを受けました。本来であればミドシップカーのトラクションと、持ち前のストレートスピードを活かして上位フィニッシュが望まれた最終戦。♯34 Modulo KENWOOD NSX GT3は残念ながら二戦連続の表彰台を獲得することはできませんでした。

スーパーGT 第8戦「MOTEGI GT 250KM RACE GRANDFINAL」決勝レースの♯34 Modulo KENWOOD NSX GT3

 こうしてModulo Drago CORSEの18年シーズンは終了しました。その成績は、ドライバーズランキングが24ポイントで14位、チームランキングが40ポイントで15位となりました。

 ただしNSX GT3が事実上のデビューイヤーであったことや、チームとしても初めてのGT300チャレンジであったことを考えると、全8戦中6戦でポイントを獲得し、3位表彰台に上がったことは素晴らしいリザルトだといえます。

 そして来季は、そのウィークポイントを改善した「NSX GT3 EVO」も登場します。ホンダファンにとって2019年は、はさらに熱いシーズンになるはずです。

スーパーGT 第8戦 決勝での♯34 Modulo KENWOOD NSX GT3等を写真でチェック(20枚)

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