リタイア続出の中、初のタイRoundで9位完走のNSX GT3 課題も見え次戦の富士へ弾み [PR]

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 予選後のインタビューで道上選手は決勝の作戦について問われると「マシンの状態はかなりいいレベルになってきているが、燃費だけは改善されていないので、その影響で給油に時間がかかるのでタイヤ交換は四輪交換ではなくリアのみ交換で給油時間をカバーする作戦でなければならないでしょう。タイは無交換のチームも出てくるので、ある程度アドヴァンテージを持ってからピットインするための速さも必要」とのこと。

「Modulo KENWOOD NSX GT3」SUPER GT Round4 Chang決勝レース

 7月1日、15時からスタートしたフォーメーションラップを8番手でスタートしたModulo KENWOOD NSX GT3。すると前を行くグッドスマイル 初音ミク AMGが突然エンジンストップで後退。それを避けるカタチで前に出たためにローリングスタートでコントロールラインを通過するときには7番手と運も味方につける強さも併せ持った様に感じます。

 ライバルがアクシデントやトラブルでリタイヤしていくというハードタフな状況の中、Modulo KENWOOD NSX GT3は道上龍選手の堅実な走りで序々に順位を上げ、23周目からライバルがピットインをし始めると一時は4位まで順位を上げてきます。

 そしてGT300クラスではほぼ半分の周回とも言える28周目にピットイン。やはり給油作業が長めになることを考慮してリア二輪交換でピット作業時間の短縮を図ります。

 気温32℃の中でのレースでModulo KENWOOD NSX GT3は、これまでのレースでは出てこなかったブレーキに多少問題が出てきた様子。レース後のインタビューで道上選手は「コースアウトするほどのものではないけれど、効きがゆるくなってきているのは確かで安心して踏み切れないところも出てきていた」とのこと。次戦の富士500mileやSUZUKA 10hに向けての課題のひとつかもしれません。

 そんなModulo KENWOOD NSX GT3はドライバーを大津弘樹選手に交替し先を急ぎます。12位でピットアウトし徐々に順位を上げていきます。9番手まで順位を上げたところで近づきだしてきた前走のD’station Porscheとの距離。次の周には背後についてプレッシャーを与えるほどの接近を見せます。
 コーナーではせっつくもののストレートで離され、いざ抜きにかかるとGT500マシンがその横を通り抜けようとする。各コーナーではこの繰り返しで、その度に大津弘樹選手は絶叫していたとのこと。普段から落ち着きのある大津選手にしては珍しいエピソードですが、この件について鄭 永熏監督は「マシンにもう少し速さがあれば大津に叫ばせるようなことは無かっただろう。これも課題のひとつ」と語ります。

 しかしリタイヤ続出の灼熱のタイで9位ながらも完走を果たし、富士500km以来のポイント獲得となったModulo KENWOOD NSX GT3。次戦は約1ヵ月後の8月4~5日に富士スピードウェイで開催の2018 AUTOBACS SUPER GT Round 5 FUJI GT 500mile Race。真夏の富士のロングディスタンスではどのようなレースを見せてくれるのでしょうか、非常に楽しみです。

【了】

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