新型「フリード Modulo X」は空力性能が向上! 新旧比較で感じた驚きの進化とは【PR】
2019年秋にマイナーチェンジを施した、Honda フリード。そのマイナーチェンジモデルをベースとした、新型フリード Modulo Xが2020年5月に登場しました。I型(前モデル)でも十分すぎる走行性能を持っていたフリード Modulo Xですが、ホンダアクセスの開発がII型と呼ぶ新型ではどのように進化したのでしょうか。新旧モデルを様々な道に持ち込み、進化のポイントをチェックしてみました。
メーカー純正のコンプリートカー「Modulo X(モデューロX)」
Honda車の純正アクセサリーを開発・販売するホンダアクセスが、スポーティブランドとして展開する「Modulo」。ディーラーで販売されるエアロパーツやホイールといった、純正アクセサリーのカタログでその名前を見たことある人も多いでしょう。
Moduloブランドのエアロパーツやホイール、サスペンションといったパーツは基本的に単体販売ですが、そのModuloの掲げるコンセプトを車両全体として体現すべく、コンプリートカーとして開発・生産されているのが「Modulo X」シリーズです。
新型フリードModulo Xはエクステリアデザインが変更された
Modulo Xは、先代N-BOXをベースに開発されたモデルを皮切りに、現在はフリード、ステップワゴン、ヴェゼル、そしてS660の4車種に設定されています。そのなか、5ナンバーサイズのミニバン、フリードModulo Xがマイナーチェンジを受け、新型モデルへと生まれ変わりました。
これはベースモデルであるフリードが、2019年秋にマイナーチェンジを行なったことで、フリードModulo Xもマイナーチェンジモデルをベースに生まれ変わったもの。実際に旧型(以後、I型と表記します)と新型、2台のModulo Xを見比べてみると、フロントまわりのデザインが大きく変わっていることが一目瞭然です。
ではModulo Xの特徴である「上質な走り」は、いったいどのように進化したのでしょうか? 2台を見比べ、乗り比べて検証してみることにしました。
新型フリードModulo Xにも2種類のパワートレーンを継続して設定
さて、フリードModulo Xにはハイブリッドとガソリンエンジンの2種類のパワーユニットが用意されていますが、今回試乗したフリードModulo Xは、どちらもガソリンモデルのほう。
Modulo Xが目指した上質な走りは、ハイブリッド車に比べて約60kgも軽量になるガソリンモデルのほうが、しなやかな乗り心地やシャープなハンドリングを感じやすいからです。なお乗車定員は、どちらも2列目シートが独立したキャプテンタイプの6人乗り仕様です。
じつは筆者(佐橋健太郎)は、ある雑誌でフリードModulo XのⅠ型をレポート車両として約2年間にわたって使用しています。取材のパートナーとして毎日のように走りまわり、撮影機材や人を乗せて長距離を走ることも。
約2年のあいだで走った距離は3万キロを超えており、自動車メディアの人間としてはフリードModulo Xをもっとも長距離乗っていると自負しています。それだけに、新型フリードModulo Xへの期待値は高まるばかりです。それではさっそく外観の進化から紹介していきましょう。
新型フリードModulo Xのフロントバンパーは立体的な造形で“X”を表現
フリードModulo Xのベース車両であるフリードは、2019年秋のマイナーチェンジにおいてフロントまわりのデザインが変更されています。グリルやバンパーのデザインが変わっただけではなく、ボンネットやヘッドライトの形状も一新されており、共通しているのは左右のフロントフェンダーくらいです。
そのため、新型フリードModulo XのグリルやバンパーをI型に装着することはできません。Ⅰ型よりも更なる高みを目指した新型フリードModulo Xは、I型と同様に専用エアロパーツやサスペンション、ホイール、また専用のインテリアが装備されていますが、サスペンションやホイールについてはⅠ型のModulo Xと同じものが継続して使用されています。
大きく印象を変えたフリードModulo Xのフロントバンパーですが、よく見ると立体的な造形で“X”を表現していることに気づきます。I型では彫り込むような「引き」のデザインであったものが、新型では「押し」の形状でXを表現。もちろんルックスを重視しただけでなく、実際に空力効果を高める機能性を持たせたデザインとなっています。
新型フリードModulo Xは「実効空力の進化」が大きなポイント
Moduloの開発コンセプトには「実効空力」という言葉があります。これは読んで字のごとく、実際に空力効果のあるエアロデザインという意味。ベース車両が持つ魅力を引き立たせながら、街乗りでも操縦性の向上を実感できる空力性能を備える。それがModuloのエアロパーツの特徴なのです。
新型フリードModulo Xのフロントまわりを細かく眺めていくと、3箇所に「実効空力」を感じさせるデザインが見て取れます。特徴的なのは、左右バンパーのサイド部分に設定される『エアロフィン』。
レーシングカーに見られる「カナード」にも近い効果を狙ったこのディティールは、コーナリング時にフロントノーズの入りをスムーズにするとともに、ホイールハウスから発生する気流の流れを抑制することで、しなやかで上質な旋回を実現しているとのこと。
そしてフロントバンパーを下から覗き込むと、お弁当箱のように出っ張ったふたつのボックスを見ることができます。これは『エアロスロープ』と名付けられた、空気の通り道を作るためのディティールです。
これらによって車体のウラ側中央に速い空気の流れを作り出し、走行風を積極的に送り出すことにより、まるで車体が路面に吸い付くかのような走りを実現。まさにオン・ザ・レール感覚の高い安定感を生み出します。
さらにバンパーの両端、ちょうどフォグランプの下あたりには、8つの小さな「エアロボトムフィン」が設けられています。ホイールハウス内の空気の流れをスムーズにすることで、サスペンションの動きを良くし、乗り心地の向上を狙っているそうです。
ホンダアクセスの開発陣は、この走行性能向上に寄与する3つのフィンを総称して「実効空力デバイス」と名付けました。今後出てくるModulo Xにも、このデバイスをキーとして設定してくることが予想されます。
新型フリードModulo Xはインテリアにも変更が加えられた
慣れ親しんだI型のフリードModulo Xでひとしきり街中やワインディングを走ったあと、新型に乗り込みます。エンジンのスタートボタンを押すその前に、まず感じるのはステアリングの手触り、そして背中越しに感じるシートのホールド感の違いです。
新型Modulo X専用の本革ステアリングは、ディンプルレザー&スムースレザーの組み合わせですが、手触りがしっとりと感じられ、まるでアルカンターラ素材のよう。
専用シートも背もたれと座面のセンター部の素材がI型のファブリックからスウェード調に変更され、I型であれば服の素材によっては滑ると感じられた部分が改良されています。