9年ぶりのフルモデルチェンジで何が変わった!? 新生アウトランダーPHEVを雪上・一般道・高速道で徹底検証【PR】
高速道路で感じる驚きの操縦安定性と遮音性
ではここで、実際に走らせた印象へ話を移しましょう。まずは高速道路ですが、操縦安定性の高さは見たままです。
新型アウトランダーPHEVロングホイールベース&ワイドトレッドのディメンションで、恐ろしいほど安定しています。リチウムイオンバッテリーを床下に納めているのも関係しているでしょうが、かなりの低重心です。
それでいて、しっかりハンドルが効いているのは素晴らしいです。決して軽くはない車両重量ですが、ステアリング操作に対し俊敏な反応を見せるためなかなかの軽快感です。
それでいて高級車のようにキャビンが静かなのもポイントです。遮音フィルムを挟んだ合わせガラスが風切り音を遮断し、機密性の高いファイアウォールがエンジン音やインバーターの高周波音を抑え込んでくれます。インテリアの上質感とともに、まるで高級サルーンにでも乗っているような感覚です。
高速道路ではACCを試しましたが、その精度も高く、再加速時のレスポンスもいいのでストレスを感じさせません。こうした運転支援システムの充実も今回のフルモデルチェンジのセールスポイントといえます。MI-PILOT(マイパイロット)と呼ばれるこのシステムはエントリーモデルのMも最上級のPも同等に装備されます。
新型アウトランダーPHEVの気になる一般道での乗り心地は?
一般道での走りも期待を裏切りませんでした。高速道路で見せた軽快さがここでも冴え渡ります。モーターの太いトルクがスタートからスーッとクルマを走らせ、アクセルに対し欲しいタイミングでパワーを調達してくれます。
街中では基本的にEV走行となりますが、そのモードはNORMAL/EV/SAVE/CHARGEの4つがあり、どれも効率よく役目を果たしてくれています。EVではエンジンがかからないので朝5時にスキー場やゴルフ場へ出かけるときなど、早朝や深夜住宅地で恩恵を感じると思います。
それ以外はいわゆるシリーズモードで効率良くエンジンを使います。蓄電量が減ってきたらCHARGEでエンジンを積極的に回すのもいいと思いますし、パドルシフトで回生エネルギーを蓄えるのも楽しいでしょう。
雪道でも揺るがない…新型アウトランダーPHEVのスノーモード
以上までが新型アウトランダーPHEVの概要ですが、今回はそれをあえて雪道で走らせてみました。アウトドアのイメージが強い三菱のSUVとしてその使い道は大いに期待するところだからです。タイヤはBRIDGESTONEのBLIZZAK。サイズは255/45R20を使用しました。
圧雪路の表面は環境によって常に変化します。程よく雪をタイヤのグリップ性能で捕まえられれば4WDモードをNORMALのままで走れますが、それが弱まると雪の結晶のマークを描いたスノーモードに切り替えるのがいいでしょう。アクセルに対するレスポンスはマイルドになります。なので、スタートでいきなりグリップを失うリスクは軽減され、それほどシビアにならずに雪道走行が行えます。
このあたりの恩恵は長く続く雪道走行を楽にしてくれるでしょう。スキー場に着く前に運転で疲れ切っては元も子もありません。こうした低ミュー路を安心して走れるのもアウトランダーの強味です。
高級ヨーロピアンSUVに匹敵する乗り心地に惚れた!
ここまで様々なポイントを書いてきましたが、個人的にこのクルマのもっとも気に入っているポイントは乗り心地です。
ダンパーの減衰圧とバネレートのセッティング、それとスタビライザーの効果で出来上がった乗り味はかなり好みです。言うなればそれは高級ヨーロピアンSUV的です。バネ下はしっかりとしていて、上はソフトな感覚で、それは信頼性とともに高級感を与えてくれます。なので長距離が疲れない。遠くに出かけたくなるようなクルマとは、まさにこういうものを言うのでしょう。
それでいてPHEVとしての経済性も見逃せません。効率良くEV走行を使いこなせば、きっとお財布にも優しいはずです。
価格はエントリーグレードのMで462万1100円。装備が充実したPでも532万700円というので、費用対効果は高そうです。見た目の迫力からすると800万円から1000万円級と感じました。
個人的な趣味でセレクトするなら18インチのMをさらにインチダウンし、トレッドパターンの大きなオフロード用タイヤを履かせたい。そしてルーフキャリアに折り畳み式ターフを付けてアウトドアへお出かけ…。
アウトランダーはそんな妄想に耽ってしまう一台でした。