そして前日も風の強かった静岡の区間では、それを上回るのではというくらい風が強く吹いています。ですが、こういう時こそモデューロXのありがたみを感じるのです。

　ノーマルモデルではそれなりにハンドルがとられていましたが、モデューロXは圧倒的に横風の影響を受けにくいのが分かります。ノーマルだとLKASをONにしないとちょっとしんどかったところ、モデューロXはOFFでもけっこうイケてしまいます。

　また、隣りの車線を背の高いトラックが通過したときに弾かれて吸い寄せられる感覚も、ノーマルとはだいぶ違って、ずっとマイルドになっていることが分かります。

　そして、すごいのは直進安定性だけじゃなく、ハンドリングの正確性も格段に増しています。ステアリング操作に対する反応が極めて正確で、微妙な操作にも思い通りに動いてくれるおかげで、ステアリングに手を添えているだけで、クルマが外乱や路面のアンジュレーションを自動的に整えて、進みたい方向に行ってくれるような感じがするのです。

　有衣さんが「まるでLKASをONにしているかのよう」と感じたのは、本当にイメージどおりにクルマが動いてくれるからに違いありません。

　さらに気づいたのは、運転していて目線のブレが小さいことです。

　路面の継ぎ目や起伏を通過しても縦方向の揺れが小さく、振動が生じてもクルマの動きが瞬時に収束するのでフラット感があります。これにもモデューロX専用の足まわりと実効空力デバイスを搭載したエアロバンパーが効いていることはいうまでもありません。

　横風に対しても路面に対しても外乱の影響を受けにくく、いろいろな要素の相乗効果で、極めて快適性の高い上質なドライブフィールになっているのです。

　そうこうしているうちに、長い長い静岡県を越えて神奈川県へ。東京までもう少しです。

「ドライブは好きだけど、実は一気に100キロとか200キロという距離を運転したことはこれまでなかったんですよ。だから今回も伊勢志摩をクルマで往復すると聞いて、かなり過酷な旅をイメージしていました。

　だけど実際はそれがぜんぜん違って、あっという間に行けちゃった感じです。サービスエリアによらなくても大丈夫なぐらい気持ちと身体に余裕がありました」と有衣さん。

　さらに、「クルマがイイと運転することに対しての不安がなくなるし、同乗者との会話を楽しむ余裕も生まれるし、疲れないし、なにより安全ですよね！」と続けました。

　そうそう、コンパクトミニバンでも、これだけ走りがイイと遠くへ出かけるのも苦にならないってもんだよね。「これならドライブに苦手意識がある人にもオススメできますよね。フリード モデューロXなら、ロングドライブのハードルがグッと下がると思います」と、有衣さんもすっかりお気に入りの様子です。

　そして一行は無事東京に到着！ 往復で走った距離は実に1015キロで、目標の1000キロを超えることができました。

　復路のこの日だけでも500キロ超を走りましたが、フリード モデューロXでのロングドライブは本当に疲れ知らずでした。

　さらには、「誰がどんな道で乗っても安心して気持ちよく走れる！」のコンセプトどおり、まさしく普通の人が普通にドライブしてもそのよさが実感できることを、有衣さんも筆者も身をもって確認できた2日間でした。

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［Text：岡本幸一郎　Model：飯田有衣　photo：土屋勇人］
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