スーパーGT第2戦、「NSX GT3」変更された予選で結果出せるか!? [PR]

2018年5月3日から開催されたスーパーGT 第2戦。14時45分から始まった公式予選は、普段とは違うルールで開催されました。天候が悪化したことによるスケジュール変更で予選は1回のみ、「NSX GT3」はどんな結果になったのでしょうか。

1回だけになった予選は各チームともエースドライバーがアタック

 2018年5月3日から開催されたスーパーGT 第2戦。14時45分から始まった公式予選は、普段とは違うルールで開催されました。通常スーパーGTは予選をQ1/Q2と2回に分け、Q1を通過した上位(参加台数29台の場合は14台)がQ2へ進出して最終的なグリッドを決める「ノックアウト方式」を採用しています。

スーパーGT第2戦「#34 Modulo KENWOOD NSX GT3」

 しかし今回は天候が悪化したことによるスケジュール変更で予選は1回のみ。普段よりも多い20分間の時間を使って、予選中に2セットのタイヤを使わなくてはならないというルールになりました(このタイヤから抽選で決勝のスタートに履くセットを選びます)。

 ちなみにドライバーはひとりで乗り続けることができるため、ほとんどのチームはエースドライバーを用意。「#34 Modulo KENWOOD NSX GT3」は今回、道上龍選手で臨みました。

 道上選手はまず1セット目のタイヤでコースイン。これを確実に暖めながら、4周目にアタックを試みました。そのタイムは1分37秒595をマーク。そして翌周には1分37秒396を出して、7位に付けたところでピットへとマシンを戻しました。

 そのころライバルたちは、まずマザーシャシーである#2 シンティアム・アップル・ロータス(加藤寛規)が1分36秒864でトップに。佐々木幸太選手(#30 TOYOTA PRIUS apr GT)が持つ13度の最多ポールポジションに並ばんとする速さを見せつけました。

 しかしこのあとすぐに、昨年のGT300クラス王者である「#0 グッドスマイル初音ミク AMG」(片岡龍也)が1分36秒850を出してこれを逆転。すると今度は「#61 SUBARU BRZ R&D SPORT」(井口卓人)が1分36秒656でこれを塗り替えるという、激しい逆転劇が繰り広げられました。

 そして2セット目のタイヤを履いた道上選手も、更なるタイムアップ狙います。

 1セット目のタイヤと同じくこれをウォームアップし、ピットアウト後3周目、通算10周目に出したタイムは、1分37秒612。そして最後のアタックに臨みましたが、1コーナーを過ぎたところでアタックをやめてしまいました。そのとき「#34 Modulo KENWOOD NSX GT3」には、トラブルが起きていたのです。

 対してライバルたちにはまた新たな展開が。公式練習走行でもトップタイムをマークした「#55 ARTA BMW M6 GT3」(高木真一)が、1分36秒573というタイムを記録して、勝負に決着を付けたのでした。これは2位の61号車に対して0.083秒という僅かな差でした。

 この結果から「#34 Modulo KENWOOD NSX GT3」は、予選12番手から明日の決勝レースを戦うことになりました。

●予選後のコメント

 チョン・ヨンフン監督

「前回の公式テスト(鈴鹿)でわかった問題点を今回は見直してきたので、公式練習走行ではまずこれを確かめようとしました。天候のせいで走行時間は減ってしまったのですが、かなり改善ができたと思います。ただ予選では最後のアタックでトラブルが出てしまって。これについて今、チームで原因を探っています」

 道上龍選手

「予選では1セット目でかなりよいタイムも出たので、2セット目のアタックでさらにプッシュを試みました。しかし計測4周目に入ったときの1コーナーで、ブレーキングしてシフトダウンするときに…これはボクの感覚なのですがスロットルが戻らない症状が感じられて。そこで残り1分を切っていたので、もうアタックはできませんでした。感触的にはタイムアップが期待できていただけに残念です。ただクルマとしてはNSXのレベルがまたひとつ上がったので、決勝も頑張ります」

 大津弘樹選手

「道上選手のタイムを見ている限り、3周目に1分37秒5が出ていたので、その次の周ならタイム上がるな…と思っていました。トップは厳しくても4~5番手には行けたのかなと思うと、トラブルが悔しいですね」

【了】

スーパーGT第2戦の公式予選(12枚)

画像ギャラリー

Writer: 山田弘樹(モータージャーナリスト)

自動車雑誌「Tipo」の副編集長を経てフリーランスに。レース活動の経験を活かし、モータージャーナリストとして執筆中。並行してスーパーGTなどのレースレポートや、ドライビングスクールでの講師も行う。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。A.J.A.J.(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。

最新記事

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー