トヨタの人気車「ノア」の一部改良モデルが2025年9月2日に発表されました。

　ノアは、2001年11月に初代が登場して以来、兄弟車「ヴォクシー」とともにファミリー層から支持を集めてきたミドルサイズミニバンです。

　乗り降りのしやすいスライドドアや、大人数での乗車や多くの荷物の積載に対応する広くて快適な室内空間など、ミニバンならではの魅力を徹底的に追求したコンパクトキャブワゴンとして開発されました。

　2022年1月に発売された現行の4代目モデルは、「より快適に」「より便利に」「より安心な」をコンセプトに掲げ、家族や仲間との外出がさらに楽しくなるような一台を目指しています。

　TNGAプラットフォーム（GA-C）の採用により、初代から受け継がれてきた優れたパッケージングと使い勝手の良さを一層進化させるとともに、最新の先進装備を搭載することで、その魅力をさらに高めました。

　日本の道路事情でも扱いやすい全長4695mm×全幅1730mm×全高1895-1925mmというボディサイズも特徴です。

　パワーユニットには、2リッターの「ダイナミックフォース」エンジンを搭載したガソリン車と、1.8リッターエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッド車の2種類が設定され、駆動方式はそれぞれに2WDと4WD（ハイブリッドはE-Four）が用意されています。

　今回の一部改良では、「Zグレード」と「Gグレード」が廃止され、「Xグレード」「S-Z」と「S-G」の3グレードのみという、シンプルなグレード構成に集約されました。

　ボディカラーのラインナップも見直され、「レッドマイカメタリック」などの設定がなくなると同時に、「ホワイトパールクリスタルシャイン」は新たに「プラチナホワイトパールマイカ」へと変更。

「メタルストリームメタリック」「アティチュードブラックマイカ」「グリッターブラックガラスフレーク」と合わせて計4色に厳選されています。

　また、ハイブリッド車ではエンブレムが「HEV」に刷新されました。

　装備面においても充実が図られました。「Xグレード」では、これまでメッキ加飾だったアッパーグリルがブラックに変更されたほか、助手席側のワンタッチスイッチ付きパワースライドドアと、ガソリン車向けのスマートエントリー＆スマートシステムが標準装備となり利便性が向上しました。

　さらに上位グレードの「S-Z」と「S-G」では、従来オプションだったブラインドスポットモニター、安心降車アシスト、後方接近車両に対応するパーキングサポートブレーキ、ETC2.0といった安全・快適装備が標準で備わります。

　加えて、「S-Z」にはディスプレイオーディオPlusが、「S-G」にはバックガイドモニターも標準装備化されました。

　オプション設定も見直され、給電アタッチメントが追加されたほか、デジタルインナーミラーなどが単独で選択できるようになっています。

　ノアの改良後の価格（消費税込）は、ガソリン車が283万300円から377万7400円、ハイブリッド車は318万2300円から414万9200円です。

　改良を受けたノアに対して、さまざまな反響が届きました。

「ガソリン車のXもスマートエントリー＆スタートが標準装備になって便利になるね」「HEVエンブレムが変更されてる！」「S-Zに10.5インチDA、ETC2.0、前後ドラレコ、BSMが標準装備になったんだ」など、機能や装備のアップデートを歓迎する声が見受けられました。

　一方で、「グレードがめっちゃ減った」「ノーマル顔のグレード整理は残念です」「本命のノーマル中間グレード、なくなっちゃったの!?」など、エントリーかつ標準仕様の「Xグレード」と、カスタム仕様の「S-Z」「S-G」の3タイプへと集約されたことに異を唱える人もいました。

　さらに、「改良で全然色選べなくなってるじゃん」「カラーバリエーションは4色だけとなり寂しくなった感じがするな」「4色しか設定がなくなるとは…。しかも鮮やかさがない色ばかり」など、白・黒・シルバーといったカラーのみとなったことを残念がる意見も寄せられています。