日本のナンバーはなぜ縦幅がある? 海外みたいな横長のプレートにできない理由とは

なぜ縦幅のある形になったのか

左上が道路運送車両法施行(1951年)以前のもの。アルファベット入りは外国軍人軍属用や日本併合以前に沖縄で使用されていたもの(画像:全国自動車標板協議会)

――1955(昭和30)年に、なぜ現在のような縦幅のあるナンバーになったのでしょうか?

 登録制度が確立され、分類番号やひらがなといった要素が入ったことで、視認性を考慮したのでしょう。現在、海外で見られる横長のナンバープレートは多くの場合、頭にアルファベットなどの文字があり、そのあとに番号が羅列されるだけなので、横長でも配置しやすいと思われますが、日本のナンバーにおける4要素を1列に並べるのは見づらいと思います。

※ ※ ※

 なお、東京のナンバープレートにも地域名(当時は足立の「足」、品川の「品」、練馬の「練」、多摩の「多」)が表示されるようになったのは1961(昭和36)年のこと。分類番号の2桁化は1967(昭和42)年、その3桁化と希望ナンバー(希望した一連指定番号を取得できる制度)の開始は1997(平成9)です。

 そして2018年1月からは、希望ナンバーで人気の番号が枯渇することの対策として、分類番号にアルファベットの使用も開始されました。

 ちなみに、原付のナンバープレートにおいては、「ご当地ナンバー」として図柄のある四角以外のプレートが使われるケースがあります。全国自動車標板協議会によると、「自動車は国(軽自動車は国の委託を受けた軽自動車検査協会)に登録されますが、原付は自治体に登録されるので、形が厳密に決まっているわけではありません」とのことです。

【了】

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