クルマの前後に装着される「ナンバープレート」に書かれる下4ケタの数字は、通常は番号順に決定されますが、自分の好きな数字を選べる「希望ナンバー」制度もあります。

　希望ナンバーの多くは「ゾロ目」や、「11-22（いい夫婦）」「10-31（天才）」といった縁起のいい語呂合わせのナンバーに人気が集まっていますが、なかでも「358」というナンバーを希望する自動車ユーザーも多くなっています。

　一体なぜ「358」が人気なのでしょうか。

　希望ナンバーは「抽選対象希望番号」と「一般希望番号」の2種類があり、特に人気が高いのが「抽選対象」となり、抽選に当選した人のみが取得できます。

　抽選対象希望番号には全国共通で人気の番号となっている抽選ナンバーと、各地域で独自に設定されている抽選ナンバーがあります。

　全国共通の抽選ナンバーは「1」「7」「8」「88」「333」「555」「777」「888」「1111」「3333」「5555」「7777」「8888」「358」の14個のナンバーです。

　さらに各地域の独自の抽選ナンバーでは、札幌や千葉、品川、大阪ナンバーなどで「1122」（良い夫婦）、大宮や横浜、神戸ナンバーなどで「2525」（ニコニコ）、富士山ナンバーでは「3776」（富士山の標高）といった語呂合わせがあります。

　全国共通の抽選ナンバーといえば「日本全体で人気が殺到している」ということを意味しますが、その中でも異彩を放っているのが「358」です。

　実はこの「358」ナンバー、2025年5月11日に全国共通の抽選ナンバーに選ばれたばかりで、つまり現時点で、人気がどんどん高まってきているナンバーというわけです。

　他のナンバーのようにゾロ目などの特徴はないにもかかわらず、なぜ「抽選ナンバー」になるほど人気殺到しているのでしょうか。

　実は「358」という数字は、縁起のいい「エンジェルナンバー」のひとつとされています。

　まず風水では、数字の「3」が金運、「5」が財運、「8」が最高の数字を意味します。

　その他、昔から「三種の神器」や「八百万神（やおよろずのかみ）」、「五魂（ごこん）」などの言葉に使われているように、3と5と8はいずれも縁起の良い吉数とされてきました。

　また仏教の開祖である「釈迦」が悟りを開いたのが「35歳8か月」、日本へ仏教が伝来したのが「538年」、真言宗の開祖である空海が涅槃に入った年が「835年」など、仏教における歴史上、神聖とされる複数の出来事に「3」「5」「8」が含まれていることも由来と言われています。

　さらに、書籍などで一般的に流布されている説では、ほかには江戸幕府の有名な将軍が「3代・徳川家光、5代・徳川綱吉、8代・徳川吉宗」であること、中国の小説「西遊記」における三蔵法師の従者が「沙悟浄（さん）、孫悟空（ご）、猪八戒（はち）といった説もあります。

　こうしたことを受けてなのか、先述の全国共通の抽選ナンバーにも、3・5・8のいずれかが含まれたものが13個中8個、じつに6割以上を占めているのです。

「358」は、その3数字をまるごと使って全方位に運気を上げるという、まさに最強の「エンジェルナンバー」とされているのかもしれません。