ホンダは2025年3月6日、コンパクトSUV「WR-V」の新たな一部改良モデルとともに、特別仕様車「BLACK STYLE（ブラックスタイル）」を発表しました。
　
　登場からわずか1年のWR-Vですが、今回追加された特別仕様車はどのようなモデルなのでしょうか。

　WR-Vは2024年3月に発売されたモデルで、価格を抑えつつもSUVらしい力強さや高い実用性を持ち合わせた一台です。

　全長4325mm×全幅1790mm×全高1650mmという扱いやすいサイズ感ながら、クラストップレベルとなる荷室容量458Lを確保。ファミリー層にも対応する広さと利便性を持ち合わせています。

　外観は直線を基調としたシャープなデザインで構成され、ボディ全体には厚みのある造形を採用。特にフロントまわりは、大型グリルと細身のヘッドライトにより、タフさと精悍さを同時に感じさせるフロントフェイスとなっています。

　リアまで続く筋肉質なボディラインやブラックのフェンダーアーチモールもSUVらしさを演出しており、シンプルながら存在感のあるスタイルが特徴です。

　室内空間は、セダンのような運転姿勢と広い視界を両立した運転席まわりを中心に、操作性と快適性を意識してデザインされています。

　インテリア全体は水平基調とし、スイッチ類を中央に集約。メーターには7インチのTFT液晶とアナログスピードメーターを組み合わせたユニットを採用し、視認性を高めています。

　さらに、後席にはリアベンチレーションを標準装備し、後部座席の快適性にも配慮されています。

　パワートレインには、1.5リッター DOHC i-VTECエンジンを搭載。加減速の自然なフィーリングを追求したCVTには「G-design Shift」を組み合わせ、スムーズで力強い加速感を実現しています。

　また、シャシーには「フィット」の基本構造をベースに専用のサスペンションやステアリングを設定。扱いやすいハンドリングと直進安定性、乗り心地のバランスを高めています。

　安全面では、先進運転支援システム「Honda SENSING」を全車に標準装備。フロントワイドビューカメラや前後ソナーセンサーにより、衝突軽減ブレーキや車線維持支援、アダプティブ・クルーズコントロールなど、充実した機能が搭載されています。

　2025年3月の一部改良では、「Z」「Z＋」グレードを対象に内外装の質感向上が図られました。インパネ下部やリアドアにソフトパッドを追加し、触感や見た目の上質さを引き上げています。

　さらに、「Z＋」にはブラウンのフルプライムスムースシートを採用し、落ち着いた室内空間を実現。外装には新たに「オブシダンブルー・パール」が追加され、洗練されたカラーラインナップが魅力を高めています。

　そして、今回発表された特別仕様車「ブラックスタイル」は、「Z」と「Z＋」グレードをベースに、ブラックを基調とした専用パーツを内外装に多く取り入れた仕様です。

　エクステリアでは、アウタードアハンドルやシャークフィンアンテナ、電動格納式リモコンドアミラーをクリスタルブラック・パールで統一。

　足もとにはベルリナブラック塗装の17インチアルミホイールが備わり、ブラックホイールナットとの組み合わせによって、より精悍で引き締まった印象に仕上げられています。

　インテリアにもブラックのアクセントが随所に施されています。シートはプライムスムースとファブリックのコンビシートをベースに、ブラックステッチをあしらった特別仕様。

　ステアリングホイールやソフトパッド、アームレスト付きセンターコンソールボックスにも同様のステッチが使われており、内装全体に統一感を与えています。

　さらに、ステアリングガーニッシュやドアライニングガーニッシュ、エアコンアウトレットガーニッシュなどにはピアノブラック調加飾を採用し、上質でシックな空間を演出しています。

　ブラックスタイルのボディカラーは従来のカラーである「イルミナスレッド・メタリック」「プラチナホワイト・パール」「クリスタルブラック・パール」「ゴールドブラウン・メタリック」「メテオロイドグレー・メタリック」に加え、今回の一部改良で追加された「オブシダンブルー・パール」の合計6色です。

※ ※ ※

　ブラックスタイルは、洗練された都会的な印象とSUVらしい力強さを併せ持った、個性あふれる一台です。

　WR-Vの魅力をそのままに、ブラックで統一されたディテールが所有する満足感を高め、他とはひと味違うスタイルを求めるユーザーに向けた選択肢となっています。

　価格（消費税込）は「Z ブラックスタイル」が248万3800円、「Z＋ ブラックスタイル」が258万600円に設定されています。