斬新すぎる“操縦桿ステアリング”搭載のレクサス「ステアバイワイヤRZ」が新感覚! 即完売した「RZ “F SPORT Performance”」がスゴかった!【試乗記】

2つのリアウイング装着で走りが変わる!? “スゴいRZ”の乗り味は?

 もう1台のRZは、2024年のはじめにわずか100台だけ発売され、あっというまに完売したという「“F SPORT Performance”」です。

 外観は見ての派手めのエアロパーツをまとい、足元は車高を10mmダウンして太いタイヤを装着。カーボンパネルが目を引き、黒を基調に青のアクセントを配したインテリアも実に精悍です。

 このクルマの開発にあたって、全体の方向性にはレーシングドライバーの佐々木雅弘選手が、空力面にはエアレース・パイロットの室屋義秀選手が深く携わっています。

特別仕様車「RZ450e F SPORT Performance」
特別仕様車「RZ450e F SPORT Performance」

 2つのリアウイングの上側は、通常とは違って後方にいくにつれて下に向けることで、下側のウイングに当ててよりダウンフォースを発生するように設計されています。

 100台限定とされたのは、レクサスでこういうクルマが受け入れられるのかという不安があったことや、内製のドライカーボンパーツの品質に非常にこだわっていて、1日当たり1台分しか作れず大量生産できないことが少数販売となった理由だそうです。

 榛名湖畔のワインディングでベース車と乗り比べると、走りの違いがわかります。

 BEV専用車であるRZは、もともと地上高を確保しながらもルーフはそれほど高くなく、乗用車的なドライビングポジションと運転しやすい視界を実現した巧みなパッケージングが特徴です。

 さらに、BEVの強みで重心が低く慣性モーメントも小さいので、ドライブフィールがSUVっぽくありません。

 その上さらに空力と足まわりに手を入れた“F SPORT Performance”は、リアウイングとターニングベーン(垂直整流板)が効いて、ベース車よりも安定性が高まり、ステアリング操作に対して素直に応答して無駄な動きが出にくく、ピタっと決まる感覚があります。

 リアウイングの効果でリアがグッと押さえられて落ちついたおかげか、走っていて目線のブレが少ないことも印象的でした。

 8部位で17点のドライカーボンパーツとワイドなタイヤ&ホイールほか、さまざまな専用アイテムが装着されるなど充実した内容にもかかわらず、価格がベース車の300万円プラスの1180万円というのは非常にお買い得だったことにあらためて気づかされた思いです。

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 そう遠くないうちに、RZに関する興味深い新しい情報が発表されることでしょうが、大いに期待して待ちたいと思います。

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