意味あるの!?「雨の日洗車」なぜ“オススメ”なのか? 意外なメリットがある!? むしろ雨の日に洗うべきクルマの特徴は?

晴れた日に「洗車」するのは一般的ですが、あえて雨の日に洗車する人もいるようです。「雨の日洗車」のメリットとデメリットにはどのようなことがあるのでしょうか。

意外にメリットが多い「雨の日洗車」

 洗車して汚れを落とし、キレイに拭き上げたクルマは、ピカピカになって気持ち良いものです。
 
 たいていの人は晴れた日に洗車するかと思いますが、なかにはあえて雨の日に洗車する人もいるようです。
 
「雨の日洗車」でボディはキレイになるのでしょうか。また、濡れたままで大丈夫なのでしょうか。

あえて雨の日に洗車する意味とは?
あえて雨の日に洗車する意味とは?

 クルマをキレイに保つために洗車は欠かせない作業ですが、日差しが強い炎天下での洗車は、日光で水分がすぐに蒸発してボディを傷める原因となるため、避けるべきとされています。

 ベストなのは朝や夕方など直射日光が弱い時間帯や曇りの日。ただ、洗車する予定の日に雨が降ってしまったということもあるでしょう。

 雨では洗車できない、または洗車しにくいと考えるのは当然ですが、意外にも雨の日洗車はメリットもあるようです。

 コーティングも手掛ける都内の洗車専門店スタッフ M氏に話を聞いてみました。

「雨の日の洗車は、普段あまり洗っていないクルマには結構メリットがあります。

 というのも付着した汚れが雨水によって柔らかくなっているので、落としやすくなるからです。

 また放置していた鳥フンなどのこびりついた汚れも落としやすくなります」

 洗車では省略しがちな細かい部分に入り込んだチリやホコリなども、ある程度は流されるという利点もあるとのこと。高速道路を長距離走って付着した排ガスの粉塵なども洗い落としやすくなるといいます。

「ほかにも、晴れの日の洗車ではカーシャンプーの洗い残しが出やすいものですが、そういった洗い残しも雨が流してくれるという良い面があります」(洗車専門店スタッフ M氏)

 ただし、あくまでも洗車に関しては雨の日でもメリットがあるというのがポイント。

 たとえば樹脂製パーツのツヤ出しやタイヤワックスの塗布、ボディコーティングといった、乾いた状態でないとできない作業は一切できず、“汚れ落としに有効”というのが雨の日洗車のメリットです。

 そして、当然雨の日洗車にはデメリットもあります。

 先述したように洗車の次の工程は軒並み不可。ボディ用はもちろんウインドウ用も含めたコーティング関係は基本的に作業できないと割り切るしかありません。

 また、雨に濡れながらの洗車となるため、雨対策も必要です。

 傘をさしながら洗車するのは無理でしょうし、レインウェアを着用しても効率が落ちます。しかも晴れの日以上に体力の消耗も激しく、冬の時期は寒さや冷たさとも戦わなければいけません。

 基本的に濡れながらの作業になるため、洗車で最も面倒な拭き上げ作業を省略できるのはいいのですが、雨の日でも拭き上げるべきとM氏は言います。

「クルマのボディのシミの原因となる『イオンデポジット(水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が残留した跡)』を作らないために、拭き上げるのが一般的です。

 雨の中で洗車を済ませたら、本来はできる限り水分を取っておきたいところ。乾燥する前に拭き上げておけば水垢になりにくく、キレイな状態を保てます」(洗車専門店スタッフ M氏)

 最近は拭き上げにマイクロファイバーのクロスを使用することが増えました。このマイクロファイバーは、吸水性(水を溜め込む能力)が高いので、濡れたボディの上を滑らせるだけで、水分を取り除いてくれますが、使い方にコツが要ります。

「水分を十分に含んだマイクロファイバークロスを絞り、水気を取る時は一定方向に滑らせます。

 前後に往復してしまうと、せっかく繊維が取り込んだ水分が拭き取った面に付着してしまう、いわゆる『逆戻り』してしまうこともあります。

 あとはできるだけ力を入れないで表面を滑らす、または撫でるように拭き取るといいです」(洗車専門店スタッフ M氏)

※ ※ ※

 このように、雨の日洗車には多くのメリットはあるのです。一方で、ボディなどに傷やサビがないかの確認をする場合は「晴れの日洗車」(実際は曇り)が良いでしょう。

 ただし、海のそばや山岳路を走ったり、冬の凍結剤が撒かれた路面を走行した後は、下回りの洗浄も含めて、天気を選ばず早めに洗車したほうが良いでしょう。

【画像】「えぇぇぇ!?」 これが「洗車機で洗っちゃいけないクルマ」です!(29枚)

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