トヨタの北米法人（以下、トヨタ）は2024年9月24日、高性能スポーツカー「GRカローラ」の2025年モデルを発表しました。
　
　外観デザインやグレード設定の変更のみならず、トランスミッションや走行性能に至る大規模な改良が施されています。

　GRカローラは、5ドアハッチバック「カローラスポーツ」をベースにしたハイパフォーマンスモデル。

　ボディはカローラスポーツを基本としながらも各部が強化され、リアホイールハウス間や床下トンネル、タンク前の床下にブレースが追加されたほか、カーボン素材のルーフパネルを装着するなど、車体全体に渡って剛性の強化と軽量化が施されています。

　搭載するパワートレインは「GRヤリス」と同一の1.6リッター3気筒ターボエンジンですが、排気効率向上やピストン材質変更、過給圧の変更などを図ることで、最高出力は304馬力を発揮。

　駆動方式には、前後駆動力可変のスポーツ4WDシステム「GR-FOUR」を組み合わせています。

　エクステリアはベースとなったカローラスポーツに準じるものですが、フロント・リアフェンダーを30mm拡幅するとともに、大開口のフロントロアグリルやサイドフェンダーダクト、デュフューザー形状のリアバンパーロアを採用。

　アグレッシブな造形によって戦闘力の高さを主張し、カローラスポーツと明確に差別化しています。

　インテリアもスポーツ走行時の視認性を考慮したメーターに加え、車両の挙動をコントロールしやすいようにショートストロークのシフトレバーと手引き式のパーキングレバーを装備します。

　そんなGRカローラに今回、新型となった2025年モデルが発表されました。

　この新型GRカローラはトランスミッションの選択肢が広がり、従来モデルに搭載されていた6速MTに加えて8速ダイレクトATを追加で設定。

　MTならではのスリルを楽しむハードコアな愛好家のみならず、ATのダイナミックなハンドリングに重点を置くユーザーに向けても間口が広がりました。

　また、エンジントルクを従来の273lb.-ftから295lb.-ftに増加させたほか、ローンチコントロールシステムを採用することで、スタート時から強力な加速を実現します。

　さらにサスペンションの強化によってコーナリング時の安定性が向上したほか、フロントバンパーの形状も見直され、ひと目で新型と認識できるだけでなく冷却性能と空力特性も向上。

　グレード構成も見直され、サブラジエーターやマットブラックホイールを標準装備するプレミアムプラスグレードを新たに設定しています。

　この新型GRカローラの車両価格は3万8860ドルから4万7515ドルとなっており、日本円に換算しておよそ557万円から682万円。

　今秋トヨタディーラーに到着しオーナーのもとに届けられる予定です。