無事故・無違反のドライバーのみが受け取れる「SDカード」を利用すると、あらゆるお店で割引などのサービスを受けられます。

　では、具体的にはどのようなカードなのでしょうか。

　最近は食料品をはじめ外食費、ガソリン代など多くの品目が値上がりし、家計を圧迫しています。

　上手くやりくりするために、普段からさまざまな割引券やポイントなどを活用している人も少なくないでしょう。

　そのような状況の中、無事故・無違反のドライバーのみに交付される「SDカード」を使って、お店での割引やサービスを受けている人もみられます。

　では、このSDカードとは一体どのようなものなのでしょうか。

　SDカードとは、運転経歴・交通事故の証明や安全運転研修などの業務をおこなう自動車安全運転センターが発行するカードで、SDは安全運転者（Safe・Driver）を意味しています。

　なおSDカードは、自動車安全運転センターに「無事故・無違反証明書」または「運転記録証明書」を申し込んだ人のうち、1年以上無事故・無違反の場合に証明書とあわせて交付されるカードです。

　証明書を申し込む際は申込用紙に手数料を添えてゆうちょ銀行や郵便局で手続きするか、センター事務所の窓口で直接申し込みます。

　また仕事や家庭の都合などで直接の手続きが難しい場合には、スマートフォン専用アプリを経由して手続きをおこなうことも可能です。

　これら証明書の交付手数料は1通につき670円かかるものの、SDカード優遇店でカードやSDカードアプリを提示すると商品やサービスが割引されます。

　つまり、優遇店で670円以上の割引・サービスを受けられたらお得といえるでしょう。

　ちなみにSDカード優遇店の業種は次のとおりです。

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　1.道の駅・サービスエリア等　2.ガソリンスタンド　3.レンタカー・運転代行
　4.自動車・バイク　5.引越・運送　6.ショッピング　7.旅行・宿泊　8.レジャー・観光
　9.飲食店　10.理容・美容・化粧品　11.資格・学習・スクール　12.育児・介護
　13.金融機関　14.不動産賃貸　15.住宅・住宅設備　16.冠婚葬祭など
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　たとえば2.のガソリンスタンドに関しては、お店によってガソリン・軽油料金のほか、洗車やオイル料金などの割引があります。

　また7.の旅行・宿泊に関してはホテルや旅館などで基本宿泊料から10％割引といったサービスが受けられます。

　加えて、13.の金融機関では銀行におけるマイカーローンの金利優遇、16.の冠婚葬祭では葬儀業者が祭壇や棺の料金、遺影写真の作成料金の割引などをおこなっています。

　このように、幅広い業種で利用できるのがSDカードの特徴といえます。

　実際のところ、SNS上においては「1泊2万円の温泉旅館で10％割引が使えたので、手数料の元を取れた」、「クルマのオイルとエレメント交換をしたときにSDカードを利用したら工賃が割引になった」、「SDカード割引で眼鏡を買った」などの体験談が寄せられています。

　しかし、SDカードに関しては「地元では使えるお店が少ない」という意見も聞かれました。

　ガソリンスタンドを例にみてみると2024年8月20日現在、岩手県では優遇店が61店舗、新潟では51店舗などと多い一方、東京都や大阪府などのように優遇店がない都道府県もみられます。

　上記のように都道府県によって充実している業種が異なるため、まずは自分の居住している地域に優遇店があるかどうかを自動車安全運転センターのウェブサイトで確認すると良いでしょう。

　そのほかSDカードに関しては各都道府県で独自の取組みがおこなわれており、自動車安全運転センター埼玉県事務所では、このたび全国初となる「ご当地版SDカード」を発行します。

　これは2024年9月1日から12月31日までの4か月間に、埼玉県事務所で無事故・無違反証明書または運転記録証明書を申請した無事故・無違反ドライバーに対して交付されるものです。

　ご当地版SDカードには、埼玉県深谷市出身の偉人・渋沢栄一と深谷市のイメージキャラクター・ふっかちゃんがデザインされています。

　証明書の申請は埼玉県事務所の窓口でおこなうか、埼玉県事務所あての申込用紙を使って郵便局などで手続きできます。

　またスマートフォン専用アプリからも申込み可能ですが、この申請方法の場合は運転免許証の住所地が埼玉県の人のみ「ご当地版SDカード」の交付対象となるため、埼玉県外の人が申請をする際には注意しましょう。

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　自動車安全運転センターのウェブサイト内にある「SDカード優遇店検索」では各都道府県の優遇店を探すことができます。

　SDカードの利用を検討する際は、自分のよく行くエリア・店舗などで利用できるかどうかを確認してみましょう。