ダイハツの「“屋根なし”軽トラ」!? 衝撃の「ルーフぶった切り」に「めちゃ小さいフロントガラス」採用! 鮮烈“レッド内装”の「開放感スゴすぎハイゼット」とは
ダイハツが過去の「オートサロン」で披露した屋根のない「ハイゼットトラック」とは、どのようなクルマなのでしょうか。
発想の源は「農家の軽トラ」だった…
軽トラックは、扱いやすいサイズに極めて高い積載性や耐久性を持つことから、農業などの商用シーンで親しまれています。なかでもダイハツ「ハイゼットトラック」は軽トラックの定番として高いシェアを誇ります。
そんなハイゼットトラックですが、ダイハツはかつて「ハイゼットジャンボ スポルツァVer.」というコンセプトモデルを公開していました。一体どのようなクルマだったのでしょうか。
毎年1月に開催されるカスタムカーの祭典「東京オートサロン」では、各カスタムパーツブランドに加え、メーカー本体も公式でカスタムを施したコンセプトカーを出展しています。
しかし、3年前の2021年回はコロナウイルス感染拡大により例年とは異なり、史上初のオンライン回「バーチャルオートサロン2021」として開催されました。
実車の展示が行えないという異例の回でしたが、ダイハツは5台のカスタムカーを出展。
その1台がハイゼットジャンボ スポルツァVer.です。
ベースはハイゼットトラックのうち、キャビン(居住部)を延長し居住空間の延長を図った「ジャンボ」仕様車ですが、もっと大きな特徴はメーカー自ら「ルーフ切断」を実施した点です。
当時の取材でダイハツ担当者によれば、この発想は「果樹園で用いられている屋根を切った軽トラックから得た」といいます。
実は「屋根なし軽トラ」は珍しいものではなく、一部の農家では低木の果物を傷つけずに効率よく収穫するために、敷地内だけの走行を前提としルーフ切断した軽トラックを用いているのです。
この屋根なしの発想をもとに、「平日は果樹園ではたらく若者が、休日はみんなで草レースを楽しむ。そんな面白いクルマができたらいいなと思い、製作しました」(同担当者)と話しています。
エクステリアは大胆にもAピラーの根本から切断され、もはやハイゼットの面影はフロントデザイン程度。フロントガラスもインパネの高さを覆う「風防」のように小ぶりなものが装着され、かなりの爽快感を感じられると思われます。
フロントフェイスはレッドのアクセントを施したブラックのガーニッシュに、大開口部のロアグリルを備えたエアロを装着。
ボディサイドは、アメリカのサーキット「ラグナセカ・レースウェイ」をもじったユニークな「ラグナ青果」ステッカーやレイズ、ヨコハマタイヤ、D-SPORTのデカールを貼付。
加えて、まるでスーパーカーのような大胆なサイドインテーク、サイド出しマフラーも備わるなど、レーシングマシンンのようなスポーティな仕上がりです。
足回りにはレイズ製鍛造ホイールにヨコハマ「アドバンA050」のセミスリックタイヤを組み合わせ、KTV Ultimate製の車高調サスペンションを装着。車高も下げられ、独特な雰囲気を演出しました。
インテリアも同様に、レッドのフルバケットシートとSabelt製4点式シートベルト、レッド×ブラックのMOMOステアリングを装着。インパネ中央には3連メーターも装備され、エクステリアに負けずレーシーに仕上がっています。
市販化への現実味は低く、公開から現在に至るまで発売はかなわなかったものの、その自由な発想が当時人気の的となっていました。
ダイハツではその後開催された東京オートサロンでも、軽トラックをベースにしたカスタムカーを多数公開しており、軽トラックカスタマイズの“懐の深さ”を感じさせる斬新な展示を行っています。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。