レクサスは2024年5月9日、新型「LM」に6座仕様車「version L（バージョンL）」を追加設定し発売しました。
　
　内装にはどのような特徴があるのでしょうか。

　LMは2020年に登場したフラッグシップMPV（ミニバン）です。高級MPVをショーファーカーとして用いることの多いアジア圏へのニーズに対応するモデルとして誕生しました。

　セダン「LS」やクーペ「LC」、SUV「LX」などと同様に、レクサスのフラッグシップモデル共通の「L」の名称が用いられ、すべての乗員が自然体でくつろげる乗り味と居住空間を作り上げるという意味の「ラグジュアリームーバー」が車名の由来です。

　現行型は2代目で、2023年12月に発売。国外専用車となっていた初代とは異なり、日本国内にも正式投入されました。

　新型ではプラットフォームをはじめ、走行性能や内外装を一新。当初は4座仕様の「EXECUTIVE（エグゼクティブ）」のみの設定でしたが、バージョンLが追加されたことでフルラインナップとなりました。

　ボディサイズは全長5125mm×全幅1890mm×全高1955mm、ホイールベースは3000mmです。

　プラットフォームにはGA-Kを採用。基本性能を高めたことに加え、従来型比約1.5倍のボディねじり剛性向上を図るなど、体幹の強化も施されました。

　パワーユニットは、2.4リッターターボエンジン＋前後モーターのハイブリッドで、システム最高出力は371馬力を発揮。6速ATを組み合わせ、駆動方式は4WDのみの設定です。

　エクステリアは、新テーマ「スピンドルボディ」を採用。空力性能を高めつつ、立体的で存在感を高めたデザインへと一新しました。

　そしてインテリアは、開放感と見晴らしに配慮しながら、多人数乗車でのパーソナル感を追求したと言います。

　6座仕様では、どのシートでも快適に過ごせるような後席配置とし、6人でもゆったり座れるよう、前後左右の乗員との距離を十分に確保しました。

　2列目シートには、オットマンやシートヒーター／ベンチレーション、格納テーブル付きの電動シートを採用。シート素材には最高級L アニリンを用いたほか、左右席それぞれにエアコンやオーディオなどをコントロールできるマルチオペレーションパネルを装備。

　また、4座仕様と同様に、エアコンやシートポジション、サンシェード、計64色を用意する間接照明のイルミネーションなどを統括制御できる「リアクライメートコンシェルジュ」機能を採用。

　パーティションや冷蔵庫、グローブボックスといった4座専用の装備はないものの、高級ミニバンではクラス最高峰のくつろぎ空間となっています。

　また、6座仕様車では3列目の快適性にもこだわった点が特徴です。

　3列目シートは2人がけで、2列目シート同様ゆったりと座れるよう、シートバックとクッションに厚みをもたせたほか、リクライニング時に自然な姿勢を保てるよう、シートバックの形状を最適化。

　素材は前席シートと同じセミアニリン本革を設定し、3列目シート専用のトレイや充電用USB-C端子を装備しました。

　ルーフに備わるオーバーヘッドコンソールは、収納や操作パネル、14インチディスプレイなどが集約されており、3列目の乗員が使用することも考慮した扱いやすい形状となっています。

　新型LM バージョンLの価格（消費税込）は1500万円と、国産ミニバンとしては突出して高額ですが、インテリアもそれにふさわしいクラストップのラグジュアリーな空間に仕立てられています。