全長約5.3m! 三菱が新型「本格SUV」を日本導入! ゴツ顔がカッコいい「新型トライトン」2つのグレードの「大きな違い」とは

三菱は2024年2月15日、新型ピックアップトラック「トライトン」を発売しました。同車のグレード構成は、シンプルに2グレードのみが設けられていますが、両者は単純に価格のみで優劣を決めることは出来ないようです。

「新型トライトン」2つのグレードは「性格」が違う!?

 2024年2月15日、三菱は新型ピックアップトラック「トライトン」を発売しました。
 
 同車は世界中の約150の国や地域で販売されており、歴代シリーズ累計で約570万台も生産されている、三菱の世界戦略モデル。
 
 2023年7月にタイで世界初公開され、日本では東京モビリティショーなど各自動車イベントで披露をおこなっていましたが、この度ようやく日本市場で正式に発売された形です。

全長5.3m! 巨大な三菱新型「トライトン」
全長5.3m! 巨大な三菱新型「トライトン」

 ボディサイズ(国内仕様)は、全長5320-5360mm×全幅1865-1930mm×全高1795-1815mm、ホイールベース3130mmで、大柄なボディながら最小回転半径は6.2mに抑えるなど、日本の交通状況における使い勝手にも配慮した設計が施されています。

 そんな新型トライトンのグレード構成は非常にシンプルで、車両価格(消費税込)540万1000円の「GSR」と、498万800円の「GLS」の2グレード。

 しかしその装備やデザインなどを見るに、これらを単純に「上級グレード」と「ベーシックグレード」などの形で分類してしまうのはいささか早計でしょう。

 2つのグレードの価格差はおよそ40万円ほどと決して小さくはないため、たしかにGSRが“ワンランク上の存在”であることは否定できませんが、そもそもGSRとGLSは持って生まれた性格=キャラクターに大きな違いがあると見るべきです。

 まずGSRは専用の新型トライトンのイメージカラーである橙色の「ヤマブキオレンジメタリック」が選択でき、タイヤハウスには「オーバーフェンダー」、キャビン上部には「ルーフレール」、リアのベッド(荷台)部分には「スタイリングバー」といったカスタマイズアイテムが標準で装着されるなど、外観からしてスポーティかつ迫力のデザインを完成させています。

 また内装においても、パワーシート付き(運転席)の「本革シート」やブラックの天井色を備えたことで上質な雰囲気のインテリアに仕上げられています。

 これらの内容を見ると、GSRの装備は両グレードの価格差約40万円に見合った“特別感”をプラスするものであり、新型トライトンを選ぶならGSRにするべきと考える人も多いことがうかがえます。

 しかし、もう一方のグレードGLSの装備内容が物足りないかと言えば全くそんなことは無く、むしろGLSを知ればその充実度には驚かされます。

 まずGLSは、GSRではブラックメタリック処理が施されていたボディパーツがメッキ処理となり、ユーザーの好みにもよりますが、その外観から漂う高級感は“一般的なベーシックグレード”からイメージするそれとは異なるもの。

 装着するアルミホイールも、GSRとGLSは同形状かつ同サイズ(18インチ)。塗装色が異なるだけで、GSRがスポーティなブラック塗装、GLSがタフ感に満ちたグレーメタリック塗装です。

 また外装における最大の違いとも言えるのが、GLSにはベッド上のスタイリングバーが付かないこと。

 これによって視覚的にキャビンとベッドが分離され、よりピックアップトラックらしい姿となっていますが、純正オプションパーツにはパイプで組まれた「スポーツバー」が用意されていますので、オーナーの好みで自由にカスタムする余地が増えるのも、GLSならではの魅力と捉えて良いでしょう。

 内装に目を向けると、GLSは座席が非パワーシートかつファブリック仕上げ、また天井色はホワイトですが、それ以外はGSRと大きく変わらず、エアコンは左右独立して温度調節可能なフルオート式。

 さらにリアサーキュレーターやスマートフォン連携のナビゲーション機能も標準装備されるなど、新型トライトンのGLSはいわゆる“ベーシックモデル”を超えた充実のアイテムが揃い、大人5名が快適に移動できる室内が保証されています。

 それに加えて、同グレードだけが装備できるオプション装備として注目なのが「キャノピー」です。

 これはベッドに被せて使用する「フタ」のようなパーツですが、取り付けた際の全高は車体のルーフ高と同等で、そのままリアエンドまで真っ直ぐ伸びるボディ形状に変わることから、まるで新型トライトンをハッチバックタイプの大型SUVのように使用できる優れもの。

 また両サイドと後方に設置されたウインドウはすべて跳ね上げ式で開けることが可能なので、荷物の出し入れに優れつつ、荷台をちょっとした小部屋のようにも活用できます。

 このように、GSRとGLSの異なる個性を確認すると、改めて2つのグレードは単純に価格差で優劣を付けられるものでは無いと分かるでしょう。

 言うなれば、GSRはスポーティかつファッショナブルな「装備満載のスペシャリティ仕様」。一方でGLSはピックアップトラック本来の無骨さを残しつつオーナーの手による発展性も秘めた「野性味あふれるタフネス仕様」という、明確なキャラクターの違いを備えているのです。

※ ※ ※

 2024年2月14日に三菱の発表した新型トライトンの先行受注の状況によると、購入ユーザーの約9割がGSRを選択し、GLSは1割にとどまるとのこと。

 これには高価格のグレードであっても比較的選ばれやすい「新型車」という要因も関係しているでしょうが、それ以上に新型トライトンが“活動性とファッション性を両立したスペシャリティモデル”だとユーザーに受け止められたということかもしれません。

 しかし今後同車を街で目にする機会が増え、これまでと異なる趣向のユーザー層にも触れることで、無骨でタフなGLSにも強い魅力を感じ購入するオーナーが増加する可能性も十分にあるでしょう。

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