韓国の「軽自動車」は10人乗れる!? 実は日本だけじゃない「小さなクルマ」規格! 海外でも存在する「事情」とは
日本の自動車市場で人気の高まる「軽自動車」ですが、海外にも同様の「小さなクルマ」の規格が存在します。
韓国にも「軽自動車」規格がある?
日本の自動車市場においてはホンダ「N-BOX」を代表とする「軽自動車」の人気が高く、ときには海外の自動車メーカーから「参入障壁だ」などと言われることもあります。
それについて「海外メーカーも日本市場に合わせた軽自動車を作れば良いのでは?」という声も聞かれますが、では海外には軽自動車のような小さなクルマの規格は無いのでしょうか。
海外の自動車規格を調べると、実はお隣の韓国には日本の軽自動車に似た、ボディサイズやエンジンの排気量を制限する規格が存在します。
韓国では「自動車管理法」という法律で自動車の規格が定義されていて、第3条が「自動車の種類」を定めており、この中に「国土交通部令で定める軽型自動車で乗車人数が10人以下の前方操縦自動車」という規定があります。
この「軽型自動車」というのが、いわゆる韓国の軽自動車にあたります。
軽型自動車は、以下のように「超小型」と「一般型」に分けられており、なかでも「一般型」が日本での軽自動車に近いものといえます。
■「超小型」
排気量が250cc(電気自動車の場合は最高定格出力が15kw)以下で、全長3600mm×全幅1500mm×全高2000mm以下。
■「一般型」
排気量が1000cc未満で、全長3600mm×全幅1600mm×全高2000mm以下。
■「日本の軽自動車」
排気量は660cc以下で、全長3400mm×全幅1480mm×全高2000mm以下。定員は最大で4名。
日本の軽自動車の規格には上掲のとおりですので、韓国の軽型自動車は日本の軽自動車よりも排気量が大きく、また最大定員は10名なので日本より多くの人が乗車できます。
また日本では軽自動車は取り回しが良く、税金も安く済むとこともあって人気となっていますが、実は韓国では軽型自動車はそこまで人気がありません。
実際、販売台数は2012年に21万6221台を売り上げたのをピークに右肩下がりで、2021年には9万8781台まで下がりました。
これには「セダン」や「SUV」など大型の自動車を好む韓国の人の嗜好や道路事情が反映されているという説もあります。
ただし、直近2023年には物流配送のアルバイトに軽型自動車が便利だという意見の高まりから、人気が復活しつつあるという兆候も。
韓国・国土交通部の発表したデータによると、2023年8月の国産乗用車の販売台数トップ10の中に現代自動車(ヒョンデ)の「キャスパー」など3車種の軽型自動車がラインクインしました。
今後もこの流れが続けば、使い勝手の良さから韓国でも日本同様に軽自動車人気が盛り上がるかもしれませんね。
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