えっ…ヤヴァイ! 突然の「スタック」どう対処? 慣れない「雪」で大苦戦前に知るべきコト

雪道では時として、予期せぬことが起こる! どんなこと?

 雪道では時として、予期せぬことが起こりえます。

 雪に隠れている側溝に脱輪する、というのもありがちなトラブル。

 この場合は、除雪すればするほど事態が悪化することがあります。こうしたケースでは「埋める」作業が必要になります。

 側溝内にスロープを作り、それを登るように脱出します。雪が柔らかいと車重に耐えられずに崩れることがありますので、近くにある石なども併用します。

 また側溝サイドの車体下にジャッキを噛ませて上げ、道路側に押して脱出する方法もあります。
 ただ、側溝が深すぎると、リフト量が少ないパンタグラフ式ジャッキでは対処できないこともあります。

 セルフレスキューでは脱出できないこともありますので、降雪地帯にドライブに出かける場合は、自車重量に合った牽引ロープを用意しておきたいとところです。

 他車がスタックして道を塞いでしまっている場合なども、役に立ちます。雪のスタックから牽引する場合は大きな力がかかることが多いので、クッションロープが適しているといえます。

 また、スタッドレスタイヤの性能限界を超えるような凍結路面、深雪に出くわすことがあるので、そういう時のためにタイヤチェーンも用意しておきましょう。

 特にミラーバーンやブラックバーンでスタックした場合は、タイヤチェーンを使わないと前進できないケースがあります。

 最近では使い捨てタイプの滑り止め装置があるので、それを常備しておくのも手です。

 近くに人家がなく携帯電話が繋がらないような場所でスタックして、セルフレスキューができない時は車中泊となることがあります。

 また昨今ありがちなのが、幹線道路上で想定外の大雪に遭い、クルマに閉じ込められるケースです。

 どちらの場合も準備があれば、多少の間は持ちこたえることができます。

雪道でスタックしたらどうすべき?
雪道でスタックしたらどうすべき?

 こういう事態のために用意しておきたいのが、防寒のための十分な衣類、非常用食料、そして暖房を維持するための燃料です。

 EVの場合は燃料を携行しても意味がないので、ポータブル電源を用意しておき、電気毛布などで暖を得ることも考えておきましょう。

※ ※ ※

 筆者の場合は、携行缶に入れたガソリン、雪山用寝袋、キャンプ用バーナー、ヤカン、飲料水、夜間用照明、カップ?、カロリー食品、そして携帯トイレをスノードライブに必ず持っていきます。

 これまで使ったことは幸いにもありませんが、持っているとどんな事態でも対応できるという安心感があります。

 雪道をあなどりがちですが、実は第一級の危険な道路。

 特に異常気象が続く近年において、いかなる事態に遭遇してもいいような装備をしておきましょう。

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Writer: 山崎友貴

自動車雑誌編集長を経て、フリーの編集者に転向。登山やクライミングなどアウトドアが専らの趣味で、アウトドア雑誌「フィールダー(笠倉出版社刊)」にて現在も連載中。昨今は車中泊にもハマっており、SUVとアウトドアの楽しさを広く伝えている。

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