なぜ「正月飾り」付ける人減少? 年明け「風物詩」に変化あり? 「付けるべき・処分に困る」声も 現状は?
しめ縄飾りは使ったあとに困る? 処分の方法とは
そんなクルマのしめ縄飾りですが、なぜ取り付けるユーザーが減りつつあるのでしょうか。
東京都でしめ縄飾りを制作する業者の担当者は、次のように話します。
「最近ではクルマのしめ縄飾りはほとんど売れなくなりました。
都内では年々、つけるお客さんが減っていて、若い人が買いに来たというのはここ数年でまずないような印象です。
利用者が減っている理由のひとつとしては、特に若い人は都内でクルマを持たないというのが1番大きいのではないでしょうか。
ほかにも、都内の若い人はマンションでの1人暮らしなどが一般的なことから、家に門松を立てるという人や、家庭がそもそも減少しているかもしれません。
一昔前の生活環境から変わったことから、そういった文化そのものが家庭内で引き継がれなくなり、必然的にクルマにつけるというのもなくなっているのかもしれません」
このように、都内ではそもそも若者がクルマを持たないということに加えて、そもそも門松を立てないというのも原因として考えられるようです。

そのほかの理由としては、正月の期間を終えてからの処分が手間になるというのがあるようです。
クルマ用も同じですが、正月飾りを出しておくのは、年神様が滞在する松の内まで。
松の内とは、関西や四国では1月15日まで、そのほかの地域では1月7日までといわれています。
松の内をすぎたら、役目を終えた正月飾りは、前年に買ったお守りやダルマとあわせて神社などに納めると良いとされています。
また、1月15日頃に神社や地域で行われる、どんど焼き行事でお焚き上げしてもらうのも可能です。
とはいえ、わざわざそのために神社などに行くのは難しい、というのもあるかもしれません。そうかといって、しめ縄飾りをゴミとして処分するのも気が引けるのは確かです。
実際に、正月飾りの売り場では「つけない派」の人から、正月を迎えたあとの処分に困るという声も聞かれるといいます。
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以前はクルマのフロントグリルに堂々とつけられていたしめ縄飾りも、時代とともに車内で楽しむものに変わっていくのかもしれません。
また、意外なことに、経費削減が叫ばれる昨今でも、バスやタクシー会社からのしめ縄飾りの需要は毎年変わらないようです。
Writer: Peacock Blue K.K.
東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。
















