「高速道路」は全国「4つ」しかない!? 実は「高速」に種類が存在! それぞれの違いはなに?
2種類ある「高速道路」 それぞれの違いは?
では、高速自動車国道と自動車専用道路について、それぞれ具体的にどう違うのでしょうか。
まず異なるのが「制限速度」による違いです。
高速自動車国道では、標識などで指定されていない場合、法定最高速度は時速100km以下、最低速度が時速50kmと定められています。
一方で自動車専用道路では、標識などで指定されていない場合、普通自動車では一般道と同様に法定最高速度は時速60km以下と規定され、最低速度の規定はありません。
なお、最高速度について、一部では70km、80km以下に引き上げられている道路も存在します。
次に「走行できる車両」にも違いがあります。
高速自動車国道では、最低速度が時速50kmと定められていることから、それ以上の速度が出せない農耕作業車などの小型特殊自動車や、けん引車両(けん引装置・被けん引装置のある車両を除く)は通行不可となっています。
どちらの道路にも共通していることとして、歩行者はもちろん、軽車両や125cc以下の小型自動二輪車、ミニカー、原動機付自転車での通行はできません。
また、2つの道路では「料金」についても違いがあり、高速自動車国道は、建設費を利用者から徴収し返済していく仕組みとなっており、距離に応じた通行料金を徴収します。
一方で自動車専用道路では建設費の一部を地方自治体が負担するため、通行料金が無料であることが多いほか、通行料金を徴収する場合は地域によっても異なります。
このように、一見速いスピードで走れる高速道路にもさまざまな種類や違いがあります。
特に速度については大きく異なるため、走行時には十分に注意しましょう。
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ちなみに、高速自動車国道のなかで「〇〇高速道路」と名付けられている道路は4路線しかありません。それは「東名高速道路」「名神高速道路」「新東名高速道路」「新名神高速道路」です。
高速道路は、高速自動車国道法という法律に則って建設されていますが、正式名称である法定路線名は堅苦しく実用的ではないため、NEXCO各社によって道路名がつけられ案内標識などで表記されています。
このため、前述の4路線の法定路線は以下が正式名称となります。
●東名高速道路=第一東海自動車道
●新東名高速道路=第二東海自動車道 横浜名古屋線
●名神高速道路=中央自動車道 西宮線
●新名神高速道路=近畿自動車道 名古屋神戸線
このように何気なく利用している場所にもさまざまな理由や意味がひそんでいます。自身がよく訪れる道路をふと気にかけてみるのも面白いかもしれません。
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