トヨタが「凄いクルマ」を発売! 斬新な「古くて新しいSUV」ってどんなクルマ? レトロな「ナナマル」とは
最も「元祖」に近いランドクルーザー70とは
KCY型やAK10型で得られた知見は、その後のジープ(BJ型)や1955年に登場した「ランドクルーザー20」、そしてランドクルーザーシリーズの人気を不動のものとした「ランドクルーザー40」へと受け継がれていきます。
モデルチェンジのたびに乗用車としての快適性や機能性が追加されるようになってはいますが、ここまでのランドクルーザーは、基本的に世界中のあらゆる過酷な環境下での使用が想定されたものでした。
しかし、1967年に登場した「ランドクルーザー50(55型/56型)」は、基本構造こそランドクルーザー40と共通しているものの、高級乗用車としての性格が強められることとなりました。
その後、1980年に登場した「ランドクルーザー60」や1989年に登場した「ランドクルーザー80」でその性格はさらに強調され、現在のランドクルーザー300へとつながります。
一方、1984年まで販売され続けたランドクルーザー40は、ランドクルーザー70へとそのバトンを譲ります。
その際、ライトな環境での仕様が想定された手頃な派生モデルが追加され、その後の「ランドクルーザープラド」やランドクルーザー250へと進化を遂げていきます。
ただ、ランドクルーザー70自体は、小改良を受けつつも現在に至るまで基本設計に変更はありません。
つまり、ランドクルーザー40やそれ以前のモデルの魂を受け継いだランドクルーザーの本家本元であり、その点をもって最も「元祖」に近いランドクルーザーであると言えます。
もちろん、現実的な実用性や快適性を考えると、ランドクルーザー300やランドクルーザー250のほうが万人向けであることは言うまでもありません。
しかし、およそ40年前に設計され、なおかつそれ以前のおもむきを残すクルマを新車で買えるというのは世界的に見ても非常に稀です。
その背景には、ランドクルーザー70が1984年の登場以来、日本国内では販売されていなかった期間も含めて、およそ40年にわたってオーストラリアや中南米などの過酷な環境下で人々の暮らしを支え続けてきたというたしかな実績があります。
現代のクルマとは良くも悪くも一線を画しているランドクルーザー70ですが、その圧倒的な実績に基づく唯一無二のポジションは、再再販されたいまだからこそ、あらためて見直されるべきと言えるでしょう。
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当面は月産400台程度と言われているランドクルーザー70は、すでに多くの販売店で新規の受注ができない状態となっているようです。
一方、ある販売店関係者によれば、それはすでに多くのバックオーダーを抱えているオーストラリア向けの生産を優先しているためであるといい、それが解消され次第、国内向けの割り当ても増える可能性が高いといいます。
実際、今回再再販となったランドクルーザー70は、限定販売ではなくあくまでカタログモデルとされています。
当面は入手困難な状況が続くと見られますが、将来的には「ふつうに買える」日がくるかもしれません。
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