道端のカメラ「移動オービス」じゃない? 車検切れを取り締る「謎の装置」 ってなに? 全国各地にある「ナンバー自動読取装置」の現状とは

いまも使われているの? 全国各地で行われる街頭検査の実態とは

 では、現在の運用実績はどのようになっているのでしょうか。

 無車検運行の取り締まり方法に関して、前出の担当者は次のように話しています。

「取り締まりは国土交通省の各運輸支局と管轄の警察で連携しておこなっています。

 仮にナンバー自動読取装置によって車検切れが判明した場合、警察官が車両を停止させ、実際に車検証を確認して車検切れかどうかを判断します。

 車検切れが間違いなければ、警察に対応を引き継ぎます」

「可搬式ナンバー自動読取装置」を用いた街頭検査を実施の風景(画像引用:国土交通省 東北運輸局)
「可搬式ナンバー自動読取装置」を用いた街頭検査を実施の風景(画像引用:国土交通省 東北運輸局)

 警察ではドライバーに対して取り調べをおこなうほか、車検切れのクルマはそのまま運行できないため、レッカー移動をするといった手続きがとられます。

 そして、ナンバー自動読取装置の現在の運用状況について前出の担当者は次のように説明しています。

「国土交通省として毎年全国の運用実績をまとめているわけではなく、2019年に公表した街頭検査のデータが最後です。

 ただし、もちろん現在でもナンバー自動読取装置は全国で活用されており、各運輸支局がそれぞれの地域の運用実績を報告しています」

 たとえば、2020年9月には山形運輸支局が国道348号で433台のナンバーを、同年10月には青森運輸支局が国道7号で823台のナンバーを読み取る街頭検査をおこなっています。

 このように、各地域で車検切れ車両への対策が取られているのです。

※ ※ ※

 意外と知られていませんが、全国各地では国土交通省の職員と警察とが連携して無車検運行に対する取り締まりをおこなっています。

 気づかぬうちに車検切れや自賠責保険切れにならないよう、定期的に車検証や自賠責保険の書類を確認しておきましょう。

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