日産が新型「高級SUV」を発表か 全長5m超え斬新デザインの「ターボモデル」登場! 実車展示で反響も凄かったモデルとは

日産の全長5m超え新型「パスファインダー」は中身も凄そう?

 また、秘匿されていたパワートレインも明らかとなりました。

 情報にはエンジンが「KR20」と記載されていることから、KR20DDET型2.0リッター直列4気筒ターボエンジンであることがわかります。

 KR20DDETは日産の海外向けプレミアムブランド「インフィニティ」が展開する「QX50」、「QX55」、「QX60」といったSUVのほか、海外専売セダン「アルティマ」にも搭載されているエンジンです。

「VCターボ」と呼ばれる圧縮比を可変させる機構を搭載しており、状況によって燃費重視の高効率エンジンか、出力重視のハイパワーエンジンかを切り替えられるエンジンになります。

 圧縮比は8から14の間で変化し、排気量も圧縮比14の場合は1970cc、圧縮比8の場合は1997ccです。

 日本では2022年に登場した4代目エクストレイルが、VCターボを採用するKR15DDT型1.5リッター直列3気筒ターボエンジンをe-POWERの発電用として搭載していることでお馴染みです。

日本でも設定してほしい新型「パスファインダー」
日本でも設定してほしい新型「パスファインダー」

 リアの「4×4-i」エンブレムから、新型パスファインダーの四輪駆動モデルは日産の電子制御式四輪駆動システムを搭載することがわかります。

 また、「4×4-i」エンブレムが装着されていないモデルの画像も確認できるため、四輪駆動モデルに加えて前輪駆動モデルも用意されると推測できます。

 搭載エンジンとホイールベースは中国向け「QX60」と同一ですが、QX60自体が北米向けパスファインダーをベースにしているため、中国向けパスファインダーも北米向けモデルと車台を共用していることが推測できます。

※ ※ ※

 発表時期は2023年第4四半期とされていますが、具体的な時期は不明です。筆者の個人的な推測では2023年11月に開催される広州モーターショー2023で何らかの発表があるのではと見ています。

 中国市場では中国ブランドの人気が急進的に伸びており、日産のシェアは減少傾向にあります。

 このような状況下で日産はシェア回復を図るために新車種ラインナップを前倒しで投入するとしています。中国の消費者を意識した新型パスファインダーがどのように受け入れられるか、注目です。

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Writer: 中国車研究家 加藤ヒロト

下関生まれ、横浜在住。2017年に初めて訪中した際に中国車の面白さに感動、情報を集めるうちに自ら発信するようになる。現在は慶應義塾大学環境情報学部にて学ぶかたわら、雑誌やウェブへの寄稿のみならず、同人誌「中国自動車ガイドブック」も年2回ほど頒布する。愛車は98年式トヨタ カレン、86年式トヨタ カリーナED、そして並行輸入の13年式MG6 GT。

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