なぜクルマのウインカーは「オレンジ色」なの? ブレーキ「赤色」は見やすいから? 法規だけじゃ語れない採用のワケ

クルマのブレーキは「赤色」、ウインカーは「オレンジ色」と法規で決まってますが、そもそもなぜウインカーはオレンジ色なのでしょうか。

なぜウインカーはオレンジ色?法律だけではないその理由

 ウインカーの色がオレンジ色であるというのは、クルマに乗るユーザーなら不思議に思うことすらないほど当たり前のことかもしれません。
 
 しかし、その理由を考えてみると意外にも奥が深いようです。

ウインカーがオレンジ色なのは法規で決まっているが…そもそもなぜオレンジ色なの?
ウインカーがオレンジ色なのは法規で決まっているが…そもそもなぜオレンジ色なの?

 ウインカーは、公道を円滑に走行するために必要不可欠な存在であると同時に、クルマのデザイン上のアクセントとしても重要な役割を果たしています。

 近年では、よりデザイン上の自由度の高いLEDランプが主流となっていることにくわえ、2014年にはいわゆる「流れるウインカー(シーケンシャル・ウインカー)」が解禁されたことで、エクステリアデザインにおけるウインカーの重要性はさらに高まっています。

 一方、ウインカーの色については、ほぼすべてがオレンジ色となっており、それ以外の色のウインカーを見ることは皆無です。

最近では特殊な形状のウインカーも増えている
最近では特殊な形状のウインカーも増えている

 なぜ、ウインカーの色はオレンジ色なのでしょうか。

 この問いに対する最も簡便な回答は「法律によって規定されているため」というものです。

 ウインカーの色は、道路運送車両法によって「方向指示器(ウインカー)の灯光の色は、橙色(オレンジ色)であること」と定められており、それ以外の色は認められていません。

 正確に言えば、あくまでも灯光の色がオレンジ色であればよいため、クリアレンズを使用することは問題ありません。

 また、オレンジ色の濃さについて厳密なカラーコードの指定があるわけではなく、検査官の目から見てオレンジ色に見えればよいとされています。

 ただ、ヘッドライトのような白色やブレーキランプのような赤色をはじめ、ウインカーにオレンジ色以外の色を使用することは禁止されています。

 ウインカーの色に関する規定は、1973年に道路運送車両法が改正された際に追加。そのため、それ以前に登録されたクルマであれば、白色のウインカーであっても違法ではありません。

 このように、ウインカーの色は道路運送車両法によってオレンジ色であることが規定されているため、ほかの色のものを使用することができません。

 しかし、道路運送車両法では、なぜオレンジ色が採用されたのかについての具体的な説明はありません。この謎を解くためには、さらなる深掘りが必要なようです。

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