トヨタ「ヴォクシー」は、ファミリーカーとして人気のミニバンです。
　
　現行モデルは2022年1月に全面刷新した4代目となり、兄弟車の「ノア」とともに、ミドルサイズのミニバンのなかでトップクラスの販売を誇っています。
　
　そんなヴォクシーですが、どのようなところが魅力なのでしょうか。実際のオーナーに、ヴォクシーの本音を聞いてみました。

　滋賀県在住のTさんは、ヴォクシーの最上級グレードである「ハイブリッド S-Z」を購入。以前はスズキ「エブリイワゴン」を所有していたというのですが、なぜヴォクシーに乗り換えたのでしょうか。

「子どもが2人いるのですが、もうすぐ小学生になり、エブリイワゴンでは少し狭く感じていたので、少し大きいミニバンが欲しいと考えていたということです。

　また、家族4人と祖父母で外出することも多く、全員が乗れる7人～8人乗りのミニバンを探していたこと、そして燃費性能とデザインといった点で、ヴォクシーを選びました」

　エブリイワゴンは軽自動車なので税金は安いのですが、フルタイム4WDシステムを搭載していたこともあり燃費があまり良くなかったとのこと。そこで、低燃費なミニバンが欲しいと思ってヴォクシーを検討したそうです。

「もちろん、日産『セレナ』やホンダ『オデッセイ』といったほかのミニバンも考えたのですが、試乗したときに感じたヴォクシーのしなやかな乗り心地や災害時などで活躍するかもしれない『緊急給電システム』などが選べる点も魅力でした。

　また、オプションですが、3眼のLEDヘッドライトでフロントマスクに圧倒的な存在感が感じられるところも良く、子どももヴォクシーを気に入っていたことも決め手になりました」（ヴォクシーオーナー Tさん）

　子どもの成長といったライフステージの変化で、大きなミニバンへの乗り換えを検討することはよくあるでしょう。Tさんにとって、ヴォクシーがベストなクルマだったといいます。

　Tさんが選んだのはヴォクシーのハイブリッドモデルです。燃費性能にも期待していたといいますが、エブリイワゴンとの違いはどうなのでしょうか。

「ヴォクシーの燃費はとても良いです。エブリイワゴンに乗っていたときよりも、月々のガソリン代はヴォクシーのほうが圧倒的に安くなり、家計にも助かっています」（ヴォクシーオーナー Tさん）

　買い物や子どもの送迎といった普段使いでは18km／Lほど、逆に高速道路では燃費が若干落ち、14km／L程度になるそうですが、満タンで約700km走行できるとのことで、月に１度ガソリン満タンにすれば充分だといいます。

　ちなみにエブリイワゴンの燃費は10km／Lほどで、ガソリンタンクの容量の違いもありますが、月に４回程度満タンにしていたとのことで、ヴォクシーのほうが満タンにする回数が少なくなって、メリットを感じているそうです。

「ほかにも、高速道路で使える『レーダークルーズコントロール』が良いです。設定した速度をキープしながら、前のクルマに追従して速度に合わせてくれるので、運転に疲れた時にとても便利です」（ヴォクシーオーナー Tさん）

　迫力があってカッコ良い外観デザインに、多人数が乗車しても広々とした室内空間、最新装備が備わったうえで燃費も良いヴォクシーが、人気になるのも納得できるのではないでしょうか。

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　人気モデルとなると、気になるのは納期です。半導体不足の問題はだいぶ解消されているようですが、ヴォクシーはどうなのでしょうか。

　トヨタの販売店スタッフは、「やはり半導体の影響があって新車納期が遅れたことが世間で広まり、ヴォクシーの納期に関するお問い合わせも多くあります」といいます。

　グレードや選択したオプションによって納期が異なるほか、販売店によっても状況が違うのですが、今回話を聞いた店舗では、2023年9月初旬時点で通常のハイブリッド仕様が2、3か月で納車可能とのことでした。

　一方、メーカーオプションの「パノラミックビューモニター」を装着すると約１年、ガソリン車で4WDを選択すると約１年かかるそうです。

　ハイブリッド車は意外と早く納車可能なようですが、メーカーから納期が大幅に伸びるという情報が急に入ったり、逆に短縮できるようになることもあるといい、ヴォクシーに限らず、新車の購入を検討している人は、販売店に最新の情報を確認するのが良さそうです。