むちゃ便利! 急速に普及が進む「電動キックボード」に隠された「危険な面」!? 利用者が気を配りたい最大の「リスク」とは
シェアサービスも普及し、街で見かける機会も急速に増えた「電動キックボード」。手軽に利用できる乗り物ですが、公道や歩道などを走るうえで気にすべき「リスク」もあります。今回はそうした注意点を改めて紹介します。
身を守る「ヘルメット」は必須! 路面の段差も十分に注意しよう
ニュースなどでたびたび報じられる「電動キックボードの危険性」ですが、その多くが「ユーザーが交通ルールを守らない(もしくは知らない)」といった点です。
しかし電動キックボードの利用者に知っておいて欲しいのは、そうしたルールの面だけではありません。
道路交通法の一部改正の施行によって、電動キックボードなどの車両区分として新たに「特定小型原動機付自転車」が定義されました。
20km/hを超える速度を出すことができないこと、最高速度表示灯が装備されていることなど(細則あり)の決まりはありますが、該当すれば16歳以上であれば免許が無くても運転することができます。
また「ヘルメットの着用」も努力義務です。
この特定小型原動機付自転車のうち、最高速度表示灯を点滅させている間は、構造上6km/hを超える速度を出すことができないなど(細則あり)の要件を満たすものは、特例特定小型原動機自転車として、歩道を走行することもできます。
冒頭でも触れたように、電動キックボードといえば、交通ルールを守らない(もしくは知らない)ユーザーがいる、という点で、マスコミではたびたび問題視されることあります。
しかし車輪の小さい電動キックボードは、交通ルール以外にも注意しなければ、「大けが」につながってしまうリスクがいくつかある点も見逃せません。
まず注意したいのは「路面の段差」です。
クルマが走行する車道は、比較的路面がきれいに整備されていることが多いですが、歩道は車道よりも段差が多く、タイルやレンガ、砂利道などもあるほか、側溝も存在するなど、車輪の小さな電動キックボードが走るには厳しい環境です。
わずかな段差に電動キックボードの前輪が引っかかり、後ろのタイヤが持ち上がって転倒(前転)してしまう、ということが考えられるのです。
タイヤ幅が細く、わだちや側溝などの影響を受けやすいことから、ハンドルも取られやすい傾向にあります。
加えて、乗員が立ち姿勢での運転となることから重心が非常に高く、同じように細いタイヤを持つ自転車よりも、転倒しやすいのです。
こうしたリスクから身を守るためにも、ヘルメットは必須といえます。
電動キックボードで歩道を走行できる場合は、路面の状況を常に確認しながら、段差を確認したら絶対に乗り越えようとしてはいけません。
避けきれない場合は、速度を落とすか、安全を十分に確認したうえで「いったん降りる」という判断が必要です。
車道や自転車道では段差は少ないはずですが、どんな路面を走る場合であっても、常に路面の状況は確認しながら走行するようにしてください。
また自身で所有する場合は、電動キックボードのメンテナンスも欠かさないようにしたいところです。
灯火類の確認のほか、最も気にするべきはタイヤです。
エアボリュームが少ないので自然と空気が抜けやすく、空気が抜けてしまうと路面の凹凸の衝撃をいなしきれなくなってしまいます。
シェアリングサービスで利用する際にも、同様にタイヤの具合などをしっかり確認したうえで借りましょう。
また車両を購入する際も、タイヤの外径が大きく、幅が太いタイプを選ぶようにすると良いといえます。
後ろタイヤが2輪になっている、安定感の高い電動キックボードを選ぶのもアリでしょう。
※ ※ ※
電動キックボードを安全に利用するためには、車両の特性に由来する弱点を十分に理解しておく必要があります。
ルールとマナーを守れば、電動キックボードは便利な乗り物です。
正しい知識をもって、できる限りヘルメットを着用し、安全に活用していきたいものです。
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