まさかの280馬力!? 日産の爆速「SUV」がスゴい! 過激なスポーツエンジン搭載した初代「GT」とは?
日産の人気SUV「エクストレイル」には、かつて280馬力のハイパワーを誇るターボエンジンを搭載した過激なモデルがありました。初代モデルの「GT」グレードとはどのようなモデルだったのでしょうか。
280馬力のターボエンジンを搭載した「エクストレイルGT」
日産のSUVとして、確固たる人気を誇るのが「エクストレイル」です。
現行モデルは2022年にフルモデルチェンジした4代目モデル。9年ぶりの全面刷新で、初代・2代目の「TOUGH GEAR」、さらに3代目で加わった「Advanced TECH.」という各コンセプトを受け継ぎつつ、さらに「Refined(上質)」という魅力を足して、「タフギア×上質」なSUVへと進化しました。
現行モデルでは世界初の「VCターボ」と「e-POWER」を組み合わせた電動パワートレインを搭載。
VCターボは、発電用エンジンとして日産が初めて量産化に成功した可変圧縮比エンジンで、これに高出力モーターを組み合わせる第2世代のe-POWERにより、どのようなシーンでも静粛性と低燃費を実現しています。
さらに、この電動パワートレインに電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」を搭載。前後2基の高出力モーターと左右のブレーキを統合制御することで4輪の駆動力を最適化し、雪道や山道だけでなく、日常走行などでも走りやすく快適な乗り心地を可能にしました。
現行モデルでは、電動車ではあるものの久々にガソリンターボ車のエクストレイルが復活。実は初代モデルにも過激なガソリンターボ車が設定されていたのです。
SUVらしいタフなデザインや汚れてもすぐに拭きとれる防水シートなど、アウトドア向けの装備を備えた初代エクストレイルは2000年にデビュー。
「4人が快適で楽しい、200万円の使える4駆」をコンセプトに、アウトドアスポーツを楽しむ20代から30代のユーザーをターゲットに開発されました。
このコンセプトが大当たりし、10年連続でSUVの売上ナンバー1になるという大ヒットモデルとなったのです。
そんな初代モデルの通常仕様は2リッターガソリンエンジンを搭載。5速MTまたは4速ATが組み合わされ、最高出力は150馬力、最大トルクは200Nmを発揮する“普通のSUV”だったのですが、ターボエンジンを搭載する「GT」グレードが2001年に追加されました。
GTグレードの心臓部には2リッター直列4気筒インタークーラーターボエンジンを搭載。スポーツカーの「シルビア」などに搭載された「SRエンジン」に、世界で初めてVVL(可変バルブリフト&タイミング機構)にターボを組み合わせた「SR20VET」型を搭載。
280馬力・最大トルク309Nmという高性能なスペックを誇る爆速仕様でしたが、その一方で、低中速域でのトルク向上も図り、市街地での扱いやすさも特徴のひとつとされています。
外観も数々のGT専用パーツが盛り込まれており、フロントグリルや大型カラードバンパー、大径スポツマフラー、ルーフスポイラーを装備し、ターボ車に相応しい力強さを表現。
内装は本革巻3本スポークステアリングやガングリップタイプの本革巻シフトノブ、撥水加工スポーツシート、アルミペダルを備え、スポーティSUVに仕立てたほか、ブレーキ、サスペンションもGT専用にチューニングを施しています。
GTグレードの価格は282万5000円(消費税抜)と、185万円からという通常仕様の初代エクストレイルと比べると100万円ほど高額化していたものの、現在の4代目エクストレイルの価格が319万8800円からであることを考えると、最高スペックの最上級グレードをかなり安く手に入れることができたといえそうです。
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その後、エクストレイルは2007年に2代目へとフルモデルチェンジし、このときも翌年にGTグレードが追加されたのですが、ガソリンターボではなくクリーンディーゼルとして登場。
173馬力・360Nmを発揮する2リッターディーゼルエンジンは、3.5リッターV型6気筒ガソリンエンジン並みの高トルクを低回転から発生し、どのようなシーンにおいても余裕の走り実現しながら、低燃費性能も備えたエコなモデルでした。
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