トヨタが新型「ランドクルーザー」を3年ぶり復活!? 売れる鍵は「ハイブリッド」か 米中に見る新生ランクルとは

いまや世界最大の中国市場だが…「ランクル」はどうなる? ハイブリッド車が鍵を握るか

 こうした、アメリカでのSUV志向のライフスタイルは、2000年代から2010年代にかけて経済発展が著しかった中国のユーザーにも強い影響を与えた。

 一方、「プラド」については、ライトデューティーモデルと位置付けていました。

 この「ライトデューティーなランクル」という立ち位置が、国や地域によっては「市場に上手くハマった」と言えます。

 だが、アメリカでは前述にように「ハイランダー」や「フォーランナー」がいるため、「ハマるところ」がなく、結局は見た目やパワートレインを変えるなどしてレクサス「GX」として仕立てました。

 今回の新型「250」についても、レクサス「GX」と一部は共有していますが、これと同時に「ランドクルーザー」としてトヨタブランドで販売されます。

 トヨタ幹部によると、アメリカの「新ランクル(=250)」は販売店関係者の間でとても好評だと言います。

ランドクルーザーシリーズ(左から300、70、250)
ランドクルーザーシリーズ(左から300、70、250)

 次に、「250」のパワートレインにおいて、ランクル市場初となるハイブリッド車は、環境規制の対応からアメリカと中国で先行発売されます。

 ハイブリッドシステムは、2.4リッターターボと8速AT。ここで使うモーター、制御システム、そして電池は、2021年からアメリカで導入したフルサイズピックアップトラックの現行「タンドラ」の3.5リッターターボ+10速ATと共通です。

 トヨタのパワートレイン開発関係者は「ランクルをハイブリッドとするため、過酷な使用があれるタンドラで先行採用して耐久性と信頼性を実証した部品を使っている」と開発の経緯を明らかにしています。

 トヨタによると、日本でもハイブリッド車の導入は検討されていると言います。

 原点回帰した、新型ランドクルーザー「250」はファーストエディションが2024年前半、日本で発売されます。

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Writer: 桃田健史

ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
近著に「クルマをディーラーで買わなくなる日」(洋泉社)。

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