トヨタ新型「ランクル250」世界初公開! なぜ「豪華内装」ではない? 「タフ内装」採用の意味は?
トヨタは2023年8月2日、新型「ランドクルーザー250」を世界初公開しました。新たなモデルとして登場しますが、内装はどうなるのでしょうか。
「機能美」を追求し「加飾」は最小限に
トヨタは2023年8月2日、新型「ランドクルーザー250」(以下ランクル250)を世界初公開しました。
これまで「ランドクルーザープラド」(以下プラド)として展開されてきたモデルに代わって登場しましたが、内装にはどのような特徴があるのでしょうか。
ランドクルーザー(以下ランクル)の歴史は、1951年に当時の警察予備隊(現:自衛隊)向けとして登場した四輪駆動車が起源です。
そのなかでもプラドは、1985年登場のランクル(70系)ワゴン後継モデルとして、1990年にデビュー。初めて「プラド」の呼称が使用され、ランクルシリーズに共通する高い悪路性能はそのままに、都会的なスタイリングなどを採用しました。
その後、4世代にわたって展開。ランクルほどの大きさが必要ないユーザーに支持され、ランクルシリーズの中核をなすモデルとなっています。
そして今回、プラドに代わりランクル250が登場。歴代ランクルと同様に型式名が授けられ、プラドのサブネームは用いられない新モデルとなりました。
同様に、プラドを「ランドクルーザー」として展開していた欧州や、2021年以来ランクルシリーズが展開されていない北米でも販売される予定です。
新型ランクル250では、フラッグシップモデル「ランクル300」と同様のGA-Fプラットフォームを採用。仕向地によりランクルシリーズ初のハイブリッドモデルを含む5つのパワートレインを用意し、力強い走りと環境性能を実現しました。
人々の生活と実用を支えるランクルの本質に「原点回帰」したといい、歴代のプラドが進化する過程で高級路線に向かっていた流れを変え、質実剛健を追求した機能性を重視したものとなりました。
インテリアにおいても同様で、高級・豪華な雰囲気からリアルオフローダーらしい機能性を感じさせるデザインを採用。
デザインは近年のトヨタ新型車とも共通性を感じさせる直線基調のインパネに、液晶メーターとインフォテインメントディスプレイを組み合わせ、木目やメッキ加飾などはあしらわずに機能美あふれるものとなっています。
一方で、シートやセンターコンソールにはダブルステッチが施され、センターコンソール後端には「LAND CRUISER」の刻印を打つなど、単に簡素化するのではなく長く愛せるよう上質さも両立しています。
とはいえ、全体的には木目やメッキ加飾を用いたプラドとは大きく異なっており、デザインの主目的である悪路走行時も含めた機能性向上についての工夫が数多く凝らされました。
特に、直立したAピラーや低いカウルとインパネ上部では、死角を減少させ良好な視界を実現。さらに、サイドのベルトラインは30mm低くすることで、悪路運転中に路面を見下ろしやすくなっています。
そのほか、インフォテインメントシステムでは、走行中に安定した操作をできるようパームレスト(手首置き)を設け、スイッチ類も回転させるロータリースイッチやツマミを倒すトグルスイッチ、通常のプッシュスイッチを使い分けています。
内装の細かい部分に至るまで、とことん機能性や悪路走行での操作性に配慮したことで、ランクルシリーズの中核モデルとしてプラドに代わる本格オフロード仕様へと変化したようです。
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なお、日本では2024年前半の発売を予定しており、グレードの詳細や各種装備などについては、発売時期が近づくについて明らかにされると見られます。
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