ヴェゼルと全然違う!? グリルレス顔のホンダ「コンパクトSUV」が凄い! 謎の「e:NP1/e:NS1」特徴は?
ホンダが展開するBEV戦略は? 「e:N」シリーズが軸になる?
また、ホンダはe:NP1/e:NS1の欧州向けモデル「e:Ny1」を2023年秋より販売予定なので、中国ほど競争が激しくない欧州市場でどのような反応で迎えられるかもとても気になります。
ホンダ車を求める消費者層は、ディスプレイだらけのけばけばしい内装に歌舞伎役者のようなフロントマスクを好むよりも、「使いやすさ」と「壊れにくさ」を求めていると個人的に思うので、まさにそういった層に寄り添った「ホンダらしいBEV」が完成されたと感じました。
市場に出回るすべてのBEVが先進性しか取り柄が無いようでは、万人のための多様な自動車社会は形成できないのです。
中国では2種類のバッテリーにそれぞれ2グレードの形式で展開されています。
メーカー希望価格は53.6kWhモデルが17万5000元(邦貨換算:約338万3000円)/18万9000元(約365万3000円)。
68.8kWhモデルが20万7000元(約400万1000円)/21万8000元(約421万4000円)となります。
実際の乗り出し価格は中国の各地方によって異なる補助金やディーラーごとの値引きもあるのでさらに安くなります。

ホンダは2023年4月の上海モーターショーでe:NP1/e:NS1に続く「e:N」第2弾車種として「e:NP2 Prototype/e:NS2 Prototype」を発表しました。
e:NP1/e:NS1のようにガソリン車の兄弟が存在するBEVではなく、完全新規設計のBEVとなる予定なので、2024年内の発売を目指す量産モデルがどのように中国で受け入れられるか注目です。
これ以外にも、新たなプラットフォーム「e:N Architecture W」を採用する大型SUV「e:N SUV 序」や、クーペスタイルのBEVなども同様にお披露目しています。
これらのモデルを中国市場へと投入することで、2035年までにEVの販売比率を100%にする目標の達成へと加速していく形になります。
Writer: 中国車研究家 加藤ヒロト
下関生まれ、横浜在住。2017年に初めて訪中した際に中国車の面白さに感動、情報を集めるうちに自ら発信するようになる。現在は慶應義塾大学環境情報学部にて学ぶかたわら、雑誌やウェブへの寄稿のみならず、同人誌「中国自動車ガイドブック」も年2回ほど頒布する。愛車は98年式トヨタ カレン、86年式トヨタ カリーナED、そして並行輸入の13年式MG6 GT。




























