道のド真ん中に停留所!? 名古屋名物の“初見殺し”バスレーンなぜできた? 歴史と経緯を探る
名古屋を走る市バスに採用している「基幹バスレーン」。他所では見ないその独特な走行方式を取材しました。
基幹バスレーンなぜ生まれた?
自動車の街として全国的に知られる名古屋市。そんな名古屋の道路には、初めて運転するときに驚く「基幹バスレーン」があります。どのような道路なのか、歴史背景とともに確認してみましょう。
トヨタを筆頭に自動車産業が大きく発展している愛知県。その印象に違わずクルマの保有数や免許取得者の割合は比較的高く、特に県庁所在地の名古屋市では、クルマを中心とした交通網が発達しています。
そんな名古屋の道路で目を引くのが「基幹バスレーン」です。名古屋市内を走る市バス「新出来町線」がこのバスレーンを走ります。
通常、市バスといえば一般の車両に混ざって車道を走り、左側(歩道寄り)の停留所に停車するのが一般的です。
しかし基幹バスレーンは、道路の中央寄りをバスが走ります。
他県ではまず見られない方式だけに、初めて名古屋を走るドライバーはまず驚くことでしょう。筆者(鈴木伊玖馬)も愛知県出身ですが、他県で免許を取ってから地元でクルマを運転した際、道路の真ん中を走るバスを見て、改めて驚いた覚えがあります。
さらに停留所も「相対停留所方式」という珍しい仕様です。これは道路中央に設けられた停留所で乗り降りするというもの。そのため、利用者は横断歩道を渡ってからバスに乗車します。
このようなユニークな基幹バスレーンが生まれたのには、街特有の歴史と経緯があります。名古屋市交通局の担当者に取材したところ、次のような経緯を教えてもらいました。
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