レクサスの米国部門は2023年6月9日、新型オフロードSUV「GX」を世界初公開しました。
　
　GXは北米市場を中心に展開されてきたモデルで、14年ぶりにフルモデルチェンジを受けます。

　新型GXは、GA-Fプラットフォーム採用による基本性能の刷新や、悪路走破性のさらなる進化、レクサスらしい走りの追求に加え、内外装のデザインを一新するなど、すべての面において新たなモデルに生まれ変わりました。

　新型GXのボディサイズは、全長4950mm×全幅1980mm×全高1870mm、ホイールベース2850mmです。

　外装はタフでモダンなプロポーションを目指し、オフロード走行での機能性を感じさせるエクステリアデザインとなっています。

　なかでもレクサスの象徴である“スピンドル”を塊で表現した「スピンドルボディ」とプロテクター形状を融合した、ワイルドなフロントデザインを採用しました。

　インテリアは、オフロード走行中に車両姿勢を感じ取れるよう、水平・垂直を基調としたシンプルな構成で造形。大型14インチのタッチ式センターディスプレイも低く配置し、視認性を向上させています。

　パワートレインは、最高出力349hp、最大トルク479lb.-ft.を発揮する3.5リッターV型6気筒ツインターボエンジンと、2.4リッター直列4気筒エンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド車を設定しました。

　なお、レクサスのボディオンフレーム車でハイブリッド車が設定されるのは初めてとなります。

　加えて、レクサス初採用の「E-KDSS」により、オンロードの操縦安定性とオフロードの走破性を高次元で両立。新開発のサスペンションと組み合わせることで岩石路やモーグル路などにおける路面追従性を向上させ、オフロード走破性に磨きをかけました。

　そんな新型GXには、レクサス初となる「OVERTRAIL（オーバートレイル）」というオフロード仕様の新グレードが用意され、悪路走破性をさらに高める専用の内外装や機能などが採用されます。

　外観は、標準仕様に対して20mmワイド化したトレッドとブラックのアーチモールによる安定感あるスタンスなど、ワイルドさをより強調したデザインを採用。

　フロント・リヤのバンパーコーナー下端を切り上げ、悪路における走破性を一層向上し、センタープロテクションを設けることで、路面に障害物の多いようなオフロード走行時の機能性を追求しました。

　さらに、ブラックのアウターミラーカバーやアウトサイドドアハンドルなどの専用アイテムを装備し、本格オフローダーとしての風格に磨きをかけています。

　エクステリアカラーは、自然と調和するカラーをラインナップ。ソリッドのような色彩を持ちながら、メタリックの陰影により立体感を際立たせた新色「ムーンデザート」を専用色として用意し、2トーンカラーも含めた、全6色をラインアップしています。

　インテリアカラーは、ブラックと明るいアースカラーの「シャトー」の2色を設定。シートデザインも、エクステリアのアンダーグリル形状をモチーフとしたエンボスパターンや、肩口にはアクセントとしてオリーブカラーのバイオウルトラスエードを採り入れるなど、オーバートレイル専用の配色と加飾で特別感を高めました。

　シートレイアウトは、通常仕様の新型GXが3列シート6人乗り／7人乗りを設定する一方、オーバートレイル仕様は2列シート5人乗りのみの設定です。

　さらに、オーバートレイル仕様のタイヤは、タイヤメーカーと共同開発した専用のオールテレーンタイヤ（265／70R 18）を装着。オンロードでもオフロードでも理想的な走行性能バランスを確保しており、サイドウォールは泥濘路などでの脱出性向上などの機能とタフな印象のトレッドパターンを採用しています。

　また、デコボコのパターンと背反する燃費性能においては、空力性能に影響のあるショルダー形状を最適化することで、風流れをコントロールし、性能と本格オフローダーに相応しいデザインを高次元で融合しました。

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　レクサスは、新型GXを2023年末より順次各地域に展開していくとしており、米国では2024年初めに発売予定となっています。

　日本導入が期待される新型GXですが、実現するのかについては現時点で明らかになっていません。