まさかの日産「最上級セダン」生産終了! VIP需要を担うモデルは何が残る? 時代は「王道セダン」からミニバン&SUVに

かつて「シーマ現象」を巻き起こすほどの社会現象となった日産「シーマ」ですが、2022年8月で生産終了となりました。2023年現在、日産のショーファー需要を担うクルマはあるのでしょうか。またライバル勢の動きはどうなっているのでしょうか。

最上級セダン「シーマ」の代わりになるのは…ミニバン&SUVか

 日産の最上級セダンとして知られた「シーマ」は、2022年8月31日を持って生産を終了しました。
 
 日産のショーファーカーはなくなってしまったのでしょうか。

最上級セダンの「シーマ」から最上級ミニバン&SUVに時代は変わるのか?(画像は日産「エルグランド VIP 移動会議室」)
最上級セダンの「シーマ」から最上級ミニバン&SUVに時代は変わるのか?(画像は日産「エルグランド VIP 移動会議室」)

 初代シーマは1988年に当時としてはかなり高額な金額設定だった400万円台で販売されましたが、初年度に年間3万台以上を売り上げる大ヒットモデルとなりました。

 高価格帯ながら爆発的な人気を誇ったことを当時は「シーマ現象」と呼び、バブルの日本を象徴するエピソードのひとつとなっています。

 生産終了となった最終モデルは2012年に誕生した5代目となり「GT-R」というスペシャリテカーを除いて、日産のなかで最も高額なフラッグシップモデルとして君臨。
 
 生産終了時のSNSでは「シーマを買うために貯金頑張ってたのに…」、「シーマ、いままでありがとう」、「VIPを乗せるクルマが日産から無くなった?」、「シーマ現象、終了か」と惜しむ声も見られました。

 また複数の日産販売店では「生産終了が明らかになったことで駆け込み需要として受注してくださったお客さまもいらっしゃいました」(日産A店)という話や、「法人のお客様からは『役員車の乗り換えをどうすればいいか』という問い合わせを頂きました」(日産B店)と話しています。

 このようにSNSや販売店では「日産からVIPを乗せるクルマ(ショーファーカー)が無くなる」という印象が聞こえてきます。

 では、ショーファー需要を担っていたシーマの代わりにどのようなモデルを検討すればいいのでしょうか。

 前出のA店では「セダンを好むお客様に対して車格は異なりますが『スカイライン』を、後席の快適性を重視されるお客様には『VIPグレード(4人仕様)」をお勧めしています」と言います。

 またB店では「シーマの代替えとしては、VIP仕様が設定される『エルグランド』もしくは、電気自動車の『アリア』をお勧めしています。法人のお客様では環境を意識されることも多くなっており、環境性能と質感の高いアリアを検討されることもあります」と話しています。

 そうした中で日産は2023年3月31日に同社の内田誠CEO用に「エルグランド VIP 移動会議室 仕様車」が納車されたことを公式SNSで明らかにしました。

 これは、ベースとなるVIP仕様(4人乗り仕様)の装備としてギャザーを施した本革シート(シート地は白と黒から選択可能)や後席の読書灯、100V電源、ツインサンルーフなどを備えています。

 さらに「移動時間を有意義に活かす」をコンセプトに、後席の正面には32インチの大画面ディスプレイを採用。

 さらに、Web会議用のカメラ、スピーカー、マイクなどを設置し、5Gの通信回線を車載するほか、前席と後席の間には遮音壁を備え、秘匿性の高い会議にも対応してるようです。

 またアリアに関しては、神奈川県庁で使用する公用車(供用自動車)に神奈川県知事・黒岩祐治氏が乗ったこともあり「後部座席にゆとりがあって、広くて快適ですね」と感想を述べていたと言います(知事車はシーマ)。

 このようにシーマが生産終了となっても、ショーファー需要を担う日産車は存在するようで、前出とは別の日産販売店は「最近ではSUV人気もあり、あえて役員車にアリアを選ばれた法人もいました」(日産C店)と話すなど、今後はセダンからミニバン&SUVに移り変わっていくようです。

※ ※ ※

 一方でトヨタはこれまでショーファー需要を担っていた「クラウン」が15代目から16代目となり様々なボディタイプを設定し、その中には「正統派セダン」も用意。さらにレクサスからは新型ミニバンとして「2代目LM」が登場します。

 また次期型「アルファード/ヴェルファイア」や「センチュリーSUV」の登場も噂されるなど、今後もショーファー需要に対応するモデルは多くなりそうです。

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