突然電気が使えなくなったら… 災害時に役立つクルマを利用した給電方法とは! 最大「5日分の電気」補える!?
いざという時に備えて、災害への対策をしておくことは大切です。では「停電」には、どのような対策をしておくと良いのでしょうか。
災害時に役立つ! クルマを利用した給電方法とは
地震大国である日本はいつ大きな地震が起こるか分かりません。いざという時への備えは大切です。
そんななか、トヨタでは公式ウェブサイトで「トヨタの給電」を公開。クルマから電気を取り出し電源として利用する方法を紹介しています。
ではクルマを利用した給電機能とはどのようなものなのでしょうか。
最近では車内にアクセサリーコンセントや給電システムなど、給電機能が搭載されたクルマが多く登場しています。
普段の移動や出張の急な対応でPCを利用する時、休日のアウトドア利用など、いろいろな場面でクルマを“移動できる電源”として利用できます。
さらに、災害などで停電した場面でもクルマの給電機能が役立ちます。
経済産業省の資料では、災害後の電力復旧にかかった日数は、阪神・淡路大震災は本震発生から6日後、東日本大震災は7日後、熊本地震は約5日後だとし、復旧には時間がかかると説明しています。
家庭の備えは3日分が推奨されており、まず自分たちの暮らしを維持するための備えをしておくことが必要です。
トヨタの新型「プリウス」の場合、消費電力が約400Wなら最大約5日分の電力が供給可能としています。
給電機能は「アクセサリーコンセント/非常時給電システム付」が挙げられ、アクセサリーコンセントは、AC100Vで消費電力が合計1500W以下の電気製品を使用できるといいます。
1500Wというと、例えばIH炊飯器1200W、扇風機30W、電気スタンド20W、スマートフォン充電10Wと、この4つを合わせても1260Wと、複数の電気製品を同時に使うことができます。
また、災害時に電力が必要な時は車両走行機能を停止した状態で給電が可能な非常時給電システムを搭載。
利用方法として、ブレーキを踏まずにパワースイッチを2回押してオンモードに、ハンドル横のAC100Vスイッチを3回押します。この時間隔が1秒以上あかないよう注意が必要です。
その後非常時給電モードの説明が表示されたら起動完了です。
非常時給電モードをオフにする時は、利用していた電化製品の電源をオフに、その後車内のAC100Vスイッチをオフにしてからコンセントに挿していた電源プラグを抜きます。
なお、利用時する前には、「パーキングブレーキがかかっている」「ヘッドランプはオフに」「パワースイッチがオフでエンジンがかからない状態になっている」「ボンネットが閉まっている」「換気の良い場所に駐車している」の5点に気をつける必要があり、利用時は電子キーが使用できないため注意が必要です。
こうした非常時給電システムはいざという時に便利のため、覚えておくと良いでしょう。
この機能は新型プリウスのほか、「ノア/ヴォクシー」「シエンタ」の最新ハイブリッド車のほか、新型「クラウン」にも全車に装備。
このほか、「アクセサリーコンセント」のみ備わるクルマや、車内でのコンセント使用のほか専用変換アダプタを取り付けることで外部給電できる「AC外部給電システム(ヴィークルパワーコネクター)」「DC外部給電システム」など、トヨタでは計4種類の給電機能を展開しています。
トヨタの多くの車種には、給電機能に対応した車種となっているため、自身のクルマを一度見てみても良いかもしれません。
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トヨタ以外にも、例えば日産では電気をためて供給する蓄電機能や、ホンダでも災害時の電源として利用できるEVなど、多くの自動車メーカーはもしものための給電機能の取り組みを行っています。
いざという時に備え、クルマを移動手段だけでなく「移動できる電源」としても幅広い使い方を検討しておくのが安心といえます。