クルマのオイル、なぜ短命に 交換時期より早い劣化、原因は日本のクルマ事情?
日本で「シビア・コンディション」は珍しくない?
クルマのカタログには、よく「オイル交換は『シビア・コンディション』での使用の場合、規定よりも短い期間で行うように」と書かれています。「シビア・コンディション」という言葉を聞くと、毎日何百kmも走るような使い方をイメージするかもしれません。ところが前述の和田さんが言うように、「チョイ乗り」こそ実は本当の「シビア・コンディション」なのです。
「(ストップ&ゴーの多い運転など)日本のクルマがシビア・コンディション下で使われている割合は、決して少なくないと思いますよ」(和光ケミカル 和田さん)
クルマのオイルコンディションをなるべく長持ちさせるには、オイルの種類も重要です。車種に合わせて最適な粘度は違いますし、寒冷地にはそれに合わせた粘度のものを使用します。また、車種によっても、オイルの汚れ方は違います。
「ガソリン車とディーゼル車だと、ディーゼルの方がススも出るので汚れやすいですね。ハイブリッド車も、モーターばかり使っているとエンジンの方には熱が入らないため、(前述のような)あまり走行しないクルマと同じ状態になります。また、軽自動車はオイルパン(タンク)も小さいため、オイル量が少ないぶん、働く時間が多いのです。そうするとオイル自体を冷却させるのが難しいため、条件は厳しくなります」(和光ケミカル 和田さん)
突然の警告灯に驚かされることなどないように、愛車の種類と乗り方、両方を考えて、オイル交換の時期を見極めることが大切なようです。
【了】
提供:乗りものニュース