クルマの燃料、入れ間違うと? 軽油とガソリン、誤給油とんでもないトラブルに
誤って給油してしまったら、どうなる?
ガソリン車に軽油を給油した場合、どうなってしまうのでしょうか。JAFによれば「軽油の混ざったガソリンが供給されると、エンジンの出力が下がり、加速が鈍くなります。そして、アイドリングも不調になります。さらに、100%軽油だけを入れてしまうと、黒い排気ガスが出るようになり、やがてエンジンが止まってしまいます」とのことです。
逆に、ディーゼル車にガソリンを入れた場合、同様にJAFは「最初のうちエンジンはかかっていますが、すぐに力がなくなってきます。エンジン音は高くなって、アイドリングも不安定となり、排気ガスは白くなってきます。こうなると噴射ノズルや燃料ポンプの交換が必要になる場合があります。軽油とガソリンの混合比によって、入れ間違い後の症状に差があり、エンジン始動が不可能になる場合もあります」としています。
軽油とガソリン、そもそも両者はなにが違うのでしょうか。これについて、国内石油元売り会社の広報担当者は「ごくかんたんにいえば、沸点が違います」と話します。
「いずれも同じ原油から精製されたものを加工し製品になるわけですが、その製品の元となる材料は、沸点の違いでそれぞれ抽出されています。沸点の低いほうがガソリンで、沸点が低いと、気化しやすく可燃性も高くなります」(石油元売り会社 広報担当)
製品として販売されるガソリンと軽油では、おおむねどこの会社の製品も色が違うものですが、これは間違いを防ぐために、わざわざ別の色をつけているとのことです。
ほか、ガソリンスタンドなどでも給油ノズルの色を変えるなど、両者を間違えないよう注意喚起しています。それでも誤って給油してしまうのは、なぜでしょうか。