新型出たのに「フェアレディZ」「エクストレイル」が受注停止! 日産営業マンは何を売って凌いでる?

2022年は新車ラッシュとなった日産ですが、新型車が相次いで受注停止となるなど苦しい状況が続いています。日産の営業マンは今何を売っているのでしょうか。

日産の営業マンの救世主となるモデルが実はあった!

 日産は2022年に多くの新型車を発表。軽EVの新型「サクラ」や新世代の「e-POWER」と「e-4ORCE」と名付けられた四輪駆動システムを搭載した新型「エクストレイル」、そしてフルモデルチェンジ並みの変更で登場した新型「フェアレディZ(RZ34型)」に新型「セレナ」と、ニューモデルラッシュの1年となりました。
 
 しかし半導体不足に代表される世界的な部品供給遅れなどの影響を受け、新型フェアレディZは早々に受注停止となり、新型エクストレイルも同様に受注停止。さらに電気自動車の「アリア」や「リーフ」も受注停止になるなど、クルマを売りたくても売れないというもどかしい状態が続いています。
 
 受注停止が相次ぐなか、日産ディーラーの営業マンは何を販売して凌いでいるのでしょうか。

新型ラッシュの日産でも販売できるクルマが限られている!?
新型ラッシュの日産でも販売できるクルマが限られている!?

 首都圏にある日産ディーラーの営業マンに話を聞くと、「フェアレディZはもともと量販車種ではないのでそこまで大きな影響はありませんでしたが、販売の主力となるはずの新型エクストレイルの受注停止はかなり辛いものがありました。初期の受注が好調だったので、それに水を差すことにならなければいいのですが……」といいます。

 また、日産の新たなイメージリーダーとなりつつある電気自動車もアリアとリーフが受注停止したほか、新型サクラに人気が集中したことで2022年度の補助金にはすでに間に合わないため、2023年度の補助金についてはまだ確定していないこともあって売りにくい状況となっているとのこと。

 リーフについては先日受注が再開されましたが、大容量バッテリーを搭載する「e+」においては100万円以上の値上げということで、受注再開を待っていたユーザーも購入を見送ったり、低走行の中古車に変更したりするケースが増えているそうです。

 2022年末に待望の新型が登場したセレナについては現在受注が好調ということで、先行販売されたガソリンモデルは2023年2月くらいに納車できる状況となっており、今のご時勢を考えると新型車でありながらかなり納期は短くなっています。

 ただし、2023年春に発売が予定されているe-POWERモデルを待っている人が多く、話を聞いた時点では注文情報の入力スタート前ということもあって納期が読めないという点に苦慮していると話してくれました。

 自動車の営業マンの多くは、クルマを販売することでインセンティブ(報酬)をもらうという給料システムになっていますが、実はこの“クルマを売った”というカウントは、その車両にナンバーがついたタイミングであることがほとんどのため、いくら注文をたくさんもらっていても、その生産が滞って納車がずれ込んでしまうと自分の給料に反映されないという悩みがあるのです。

 そんな悩める日産の営業マンの救世主ともいえるのが、安定した人気を誇っている「ノート」と「ノートオーラ」です。

 今や「マーチ」に代わって日産を代表するコンパクトカーとなったノートとその上級モデルであるオーラですが、この2モデルは販売店での在庫も比較的潤沢にあり、新規に注文しても1か月半から2か月程度で納車となるということで、早めにクルマが欲しいユーザーにとっても、早くクルマを納めたい営業マンにとってもありがたい存在となっているのだとか。

 とはいえ不安定な世界情勢ということもあり、この状況がいつまで続くかは分かりません。早めに納車される車両が必要と考えている人は、初売りのタイミングなどで日産ディーラーに足を運ぶと好条件の1台が見つかるかもしれません。

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Writer: 小鮒康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。

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