日産新型「セレナ」にも搭載! 先進技術「プロパイロット」 実は24年前の「シーマ」が先駆け!?

2022年11月28日に発表されたばかりの日産 新型「セレナ」。ミニバン初搭載となる「プロパイロット2.0」をはじめ、先進運転支援に力を注ぐ日産ですが、じつは24年前には早くも国産車初の「車間自動制御システム」搭載車を販売していました。

24年前の国産車初「ブレーキ機能付き車間制御」は「日産最上級セダン」

 日産は2022年11月28日にミドルサイズミニバンの新型「セレナ」を発表しました。ミニバンでは初となる高速道路同一車線走行時にハンズオフ走行が利用できる「プロパイロット2.0」など先進装備も特徴のひとつです。
 
 プロパイロットは2016年に登場した先代セレナに搭載以降、進化を続けていますが、じつは24年前に前身ともいえる国産車初の「車間自動制御システム」搭載車を販売していました。

日産「プロパイロット」技術の祖先? 24年前の「シーマ」に搭載の技術とは
日産「プロパイロット」技術の祖先? 24年前の「シーマ」に搭載の技術とは

 国産車初の自動ブレーキ機能付き車間制御機能システム(以下車間制御)は1999年7月、日産の高級セダン「シーマ」3代目モデルに追加された最上級グレード「41LV-Z」に搭載されました。

 当時の新車販売価格は税別で640万円で、ベースとなった「41LV」グレードの価格から115万円高と非常に高価な設定でした。

 この車間制御技術は、日産が前年の1998年に発表していたものです。

 車両前部に設置されたミリ波レーダーセンサーからの情報から先行車両との車間調整をおこない、クルーズコントロール(定速運転機能)を制御するもので、ドライバーは上限の車速を設定し、車間距離を3段階に調整すれば、自動で加減速がおこなわれます。

 つまり、プロパイロット機能のひとつである「ACC(アダプティブクルーズコントロール)」の先駆けといえます。

 たとえば、先行車両が減速した際や、他車が前方へ割り込むなどで車間が近くなった場合、アクセルスロットルを自動で閉じエンジン出力を落としながら緩やかに減速するほか、強い減速が必要になった場合は警告音で告知し、状況に応じてブレーキの自動作動による補助がおこなわれます。

 反対に、先行車両が車線変更した場合や、自車が車線変更して前方の車両との車間が広くなった場合、自動でアクセル操作がおこなわれ、上限車速まで加速後、設定した車間を維持する機能です。

 そんなシーマは2001年1月に登場した4代目シーマへとモデルチェンジした際に、レーンキープアシスト(世界初)や、自動ブレーキ機能を強めて現在の衝突被害軽減ブレーキに相当する「インテリジェントブレーキアシスト」を搭載するなど、日産の最上級セダンとして進化しました。

 これらの機能はのちに登場する「プロパイロット」や「プロパイロット2.0」などの先進運転支援機能につながっているといっても過言ではなく、この20年数年の間に大きく進歩をし続けているようです。

 日産をはじめ、2023年も各社からどのような運転支援技術が登場するか、期待が膨らみます。

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