地域の魅力がつまった「ご当地ナンバー」

　クルマのナンバープレートには、一般的な白や黄色のプレートのほか、イラストの入った「地方図柄入りナンバー（以下、図柄入りナンバー）」があります。
　
　最近ではさまざまな地域で導入されていますが、なかにはほかの地域から「羨ましい」との声もあがるデザインもあるようです。どういったデザインがあるのでしょうか。

　図柄入りナンバーについて、“走る広告塔”として、地域の風景や観光資源を図柄とすることにより、地域の魅力を全国に発信することが目的としており、ナンバープレートに表記される地域ごとに特色のある図柄が描かれており、「ご当地ナンバー」とも呼ばれています。

　図柄入りナンバーは、第一弾が2018年10月1日より41地域で、第二弾が2020年5月に17地域で交付が開始されており、現在は合計58の地域でご当地ならではのナンバーが交付されています。

　そんななか、第三弾として2023年10月より新たに10地域で交付が開始されることが決まっています。

　新たに追加されるのは、都道府県全域を単位とするのが「秋田県」「栃木県」「群馬県」「東京都」「沖縄県」の5都県、既存の地域名表示を単位とするのが「いわき」「那須」「岡崎」「堺」「広島」の5地域の合計10地域です。

　これまではナンバーに表示されている地域ごとに図柄が決められていましたが、第三弾では都道府県の全域で同一の図柄が設定できるようになりました。

　では今回新たに導入される図柄入りナンバーにはどのようなデザインが採用されたのでしょうか。

　秋田県に導入される図柄入りナンバーは、秋田県が原産で国の天然記念物にも指定されている「秋田犬」がモチーフとなっており、秋田犬の成犬と子犬が並んでいるイラストに白い足跡も描かれたとてもかわいらしいデザインになっています。

　SNSでは、「うらやましい」「秋田に引っ越したくなる」「秋田に住みたい」と秋田県在住ではない人からもうらやましがる声が多く見られました。

　広島ナンバーは、世界遺産でもある厳島神社や特産品の広島レモンなど4種類のデザインが候補にあがったものの、圧倒的人気で「広島カープ」のデザインに決定しました。

　広島県ではすでに福山ナンバーで広島カープのデザインが採用されており、今回導入される広島ナンバーは福山の図柄入りナンバーと似たデザインとなっているものの、右上に描かれた「カープ坊や」の姿が少し異なっています。

　また群馬県では、群馬県のマスコットキャラクラーである「ぐんまちゃん」をあしらったデザインのナンバーが導入されます。

　そして東京都の図柄入りナンバーはというと、都の花の「ソメイヨシノ」と東京のシンボルである「東京タワー」を組み合わせたデザインとなっており、淡いピンクの桜に江戸切子の伝統的な吉祥文様「七宝（しっぽう）」を取り入れ、華やかさが演出されたデザインになっています。

　なお、都県全域を対象とする図柄入りナンバーは、すでに導入済みの図柄入りナンバーのどちらかを選ぶことができます。

　たとえば、東京都の地域名は「品川」や「練馬」など10地域存在しますが、今回導入される東京都のご当地ナンバーは10地域全域で取得可能です。

　すでに「世田谷」や「葛飾」など5つの地域では、地域ごとの図柄入りナンバーが交付されているため、今後これらの地域では東京都版と各地域版が選択できるようになります。

　このように、図柄入りナンバーには各地の特色をあらわすイラストが採用されていますが、たとえばさくらんぼ柄がデザインされた「山形ナンバー」や、熊本県を代表するマスコットキャラくまモンをあしらった「熊本ナンバー」など、かわいらしい図柄で人気を高めています。

　また、第二弾として導入されたご当地ナンバーのなかでは、ヤマタノオロチをモチーフとした島根県出雲市の「出雲ナンバー」や朱雀をモチーフとした「飛鳥ナンバー」、松戸の風景をモチーフにした「松戸ナンバー」が人気だといいます。

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　今回の導入によって地方版図柄入りナンバーは、68種類にまで増えることになりました。

　すでに交付されているものには人気の高いナンバーがいくつもありますが、今回新しく導入されるものにも、秋田県の秋田犬や群馬県のぐんまちゃんデザインのナンバーなど、人気の出そうなデザインばかりといえそうです。