WRC（FIA 世界ラリー選手権）のDay3が2022年11月12日に開催されました。
　
　そのなかで、SS13／SS14岡崎SSS（スーパースペシャルステージ）がおこなわれ、世界初公開となる「Rally2マシン」とWRCベルギーに続く「水素ヤリス」のデモランがおこなわれ、大きな注目を集めています。

　11月10日から13日まで開催されるラリージャパンはWRC2022年シリーズの最終戦にあたる大会です。

　ラリージャパンとしては12年ぶりに開催されますが、開催決定自体は2020年に決まっていたものの、新型コロナウイルスによる影響により、3年待った形で開催となりました。

　今回のラリージャパンは愛知県・岐阜県を跨いだ複数の市区町村を舞台に競技はおこなわれますが、なかでも岡崎城をバックにラリーを観戦できる岡崎SSSは注目度が高い場所のひとつです。

　今回、岡崎SSSがおこなわれる前に前述の「Rally2マシン」と「水素ヤリス」が砂煙の上がる迫力のあるデモランを披露し、人々を魅了しました。

　「Rally2マシン」はユハ・カンクネン氏、「水素ヤリス」はトミ・マキネンというラリー界のレジェンドがドライブします。

　水素ヤリスは、WRCのベルギー大会でモリゾウ選手（豊田章男社長）がドライブし、世界に「水素社会」や「水素の魅了」を発信。今回の日本でもその魅了をユーザーに伝えています。

　一方のRally2は、トヨタが新たに開発を進めている新型モデルです。

　WRCにおいて、TOYOTA GAZOO Racingは最上位クラスの「Rally1」に参戦していますが、その下にもいくつかのクラスが存在。排気量や駆動方式、最低重量などに応じてRally2／3／4／5に分けられています。

　そのなかで、Rally2について豊田章男社長は次のように話しています。

「Rally1はワークスが参戦するカテゴリーです。

　そのRally2以下のカテゴリーに合うマシンがトヨタにはありませんでした。

　現在、WRCの育成プログラムに参戦するメンバーは他社のマシンで出ています。

　そうした背景もあり、トヨタでもRally2マシンを作ることでラリーに参戦するハードルを下げられればと思い、開発を進めてきました」

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　　今回世界初公開されたRally2マシンは、GRヤリスをベースとしており、黒いボディカラーに赤と白のラインや「Rally2」と大きく書かれたデカールが貼られています。

　なぜボディカラーが黒なのかというと、まだ完成していないテストカーだからです。

　過去にニュルブルクリンク24時間レースに参戦した新型モデルも同様に黒いボディカラーを採用していました。

　関係者に話を聞くと「開発車両はまだ未完成なので、TGRカラーには出来ません。これからユーザーに提供出来る様に鍛えたあかつきにはTGRのカラーが採用されるはずです」

　なお、今回のrally2のリアハッチには存在感のあるGTウイングを装着し、Rally1マシンやGRヤリスとは異なる見た目でした。