トヨタの新型ミニバン「ノア」と「ヴォクシー」なにが違う!? 合計すれば「日本一売れてる」人気モデルの違いとは
トヨタのミディアムクラスミニバン「ノア」「ヴォクシー」は、2モデルを合計すると国内トップクラスの販売台数をマークする人気ぶりです。それでは、ノアとヴォクシーの違いはどこにあるのでしょう。
10月の販売1位は「ヤリス」だが「ノア」「ヴォクシー」兄弟を合算すれば上回る台数に!
日本自動車販売協会連合会(自販連)が2022年11月7日に発表した10月度の車名別ランキング(軽を除く)は、トヨタ「ヤリス」が1万4142台を販売し1位を獲得しました。
しかしトヨタ「ノア」「ヴォクシー」の兄弟ミニバンを合算すると、実はヤリスを超える販売台数を記録しています。あえて造り分けられている2モデル、その違いはどこにあるのでしょうか。
自販連のデータをみると、ノアは2022年10月度に7166台を販売したことがわかります。一方ヴォクシーは、同月に7201台を販売しています。
兄弟ミニバン2モデルを合算すれば1万4367台となり、ヤリスを超え実質的な国内No.1といえるでしょう。
現行型(4代目)のノア/ヴォクシーは2022年1月にフルモデルチェンジを実施したばかりのニューモデルで、販売の立ち上がりも非常に好調であることがうかがえます。
とはいえ、同クラス内に競合する2モデルが設定されているのは、ちょっと不思議な状況ともいえます。
その理由は、かつてのトヨタの販売店制度に関係がありました。
トヨタはこれまで4つの販売店チャンネル、「トヨタ店」「トヨペット店」「カローラ店」「ネッツ店」を展開していました。
主要モデル「プリウス」のように全チャンネルで取り扱う車種がある一方、例えばカローラ店なら「カローラ」といったように、各販売店チャンネル専用の車種も設定され、独自性を出し競い合っていたのです。
売れ筋のミディアムクラスミニバンも、先代(3代目)はノアがファミリー層に強いカローラ店、ヴォクシーが若いユーザー層の多いネッツ店でそれぞれ専売扱いとされていました。
そればかりか、さらにもうひとつの兄弟車として、上級仕様の「エスクァイア」までトヨタ店とトヨペット店扱いで新たに用意され、盤石の体制を組んでいました。
そんななか2020年4月、トヨタは長年続いた販売チャンネル制を廃止し、全店で全車種が扱われるようになりました。
多チャンネル制に合わせて数多く用意されていたトヨタの兄弟車も、2020年以降ほとんどが統廃合。
折しも、ノア/ヴォクシー/エスクァイア3兄弟のフルモデルチェンジの噂が流れていた頃でしたが「ノアを残して他モデルは廃止となる」という噂が信じられていたのは当然のことでしょう。
しかし結果としてエスクァイアだけがなくなり、ノアとヴォクシーは現在の4代目に移行したのです。
2モデルの違いは、いまもかつての販売店の違いに由来しています。
ノアはファミリー層向けの王道ミニバン。そしてヴォクシーは、エッジの立ったデザインやエアロパーツを備え、より若いユーザーに向けた強い個性を放つミニバンという位置づけです。
またノアはノーマルボディに加え、エアロパーツを備えたエアロボディの2タイプが揃うのに対し、ヴォクシーはエアロボディ1タイプのみという違いもあります。
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2022年10月の販売台数では、わずかながらヴォクシーが優勢という状況でした。
強い個性がユーザーの支持を集めていることが数値上からもわかります。
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