犯人特定につながる「ナンバープレート」警察はどう活用してる? 捜査の手がかりとなる「重要な役割」とは

クルマに必ず取り付けられているナンバープレートですが、警察の業務に欠かせない役割を果たしているといいます。ではどのように活用されているのでしょうか。

捜査に欠かせないナンバープレートの「役割」とは

 クルマのナンバープレートには、地域名や自動車の分類番号など、さまざまな情報が書かれています。
 
 では警察官が業務をおこなうにあたって、どのように活用しているのでしょうか。

警察は「ナンバープレート」をどう活用してる? (画像はイメージ)
警察は「ナンバープレート」をどう活用してる? (画像はイメージ)

 クルマのナンバープレートには、地域名や自動車の種別を表す分類番号などが記載されています。

 例えば「品川」「札幌」などの地域名からは、その自動車が登録された運輸支局などが分かります。

 地域名の右側にある分類番号が500番台であれば、小型乗用自動車に分類されるクルマであると判断できます。

 そのほか、ナンバープレートの平仮名からは自家用自動車、事業用自動車、レンタカーといった分類を読み取ることが可能です。

 このようにさまざまなことを読み取れるナンバープレートは、警察の業務でも重要な役割を果たしています。

 まず、ナンバープレートは自動車によるひき逃げや自動車盗難などあらゆる事件・事故の捜査に活用されます。

 ひき逃げ事件の場合には、被害者やその周りに居合わせた人などがひき逃げをした車両のナンバーを目撃していたり、事件現場付近の防犯カメラに被疑者の車両が記録されていたりすることがあります。

 それに加え、2021年版の警察白書によると、ひき逃げ事件においては交通の鑑識資機材のほか常時録画式交差点カメラ、ドライブレコーダーなどを有効活用していると述べられています。

 つまりひき逃げ事件が発生すると、現場付近での目撃情報や防犯カメラ、交差点カメラ、事故現場付近を通行した車両のドライブレコーダーなどに記録された車両のナンバー、色、車種などを手がかりに被疑車両を割り出す捜査をおこなうのです。

 特に、ナンバープレートで照会することにより車両の所有者や住所などが判明するため、捜査が大きく進展する可能性があります。

 たとえナンバーがすべて判明していない場合でも、ナンバープレートの色で自家用か事業用か、普通車か軽自動車かなどを判別できるほか、一連番号で被疑車両を絞り込める可能性もあります。

 もしひき逃げ事件などを目撃した場合、ナンバープレートの数字や車両の特徴などを少しでも覚えておけば、被疑車両を発見する大切な手がかりになることを知っておくと良いでしょう。

 ひき逃げ事件だけでなく、自動車盗難事件においてもナンバープレートは大きな役割を果たします。

 盗まれた車両のナンバーが分かっていれば、警察内で手配して捜索できるためです。

 また、道路の上部に設置されている自動車ナンバー自動読取装置、通称「Nシステム」と呼ばれる装置によって、盗難車の動向を把握できる場合もあります。

 手配された盗難車がNシステムを通過すると、通過した場所が判明する仕組みになっており、逃走する被疑者を早期に発見することができるのです。

 なお、Nシステムはあくまで自動車を利用した犯罪や自動車盗難事件など重要犯罪の捜査のみに利用されるため、Nシステムを使った捜査によりスピード違反で捕まるといったことはありません。

 スピード違反の取り締まりにおいてはオービスが活用されていますが、このオービスを利用した取り締まりにおいても、ナンバープレートによる捜査がおこなわれています。

 オービスには道路の上部に設置されている固定式のものと持ち運び可能な移動式のものがあり、いずれの場合もスピード違反の車両を自動で写真撮影し、記録できます。

 オービスで撮影された写真は非常に精密であり、ナンバープレートはもちろん、車種、運転手の顔までハッキリと写ります。

 写真に写ったナンバープレートやドライバーの顔をもとに車両の所有者や実際に車両を運転していた人などを割り出す捜査をおこないます。

 ナンバープレートによる捜査は、交通違反事件でも活用されているのです。

 そのほか、過去に警察官が不審な車両に対して職務質問をおこなった際に車両のナンバーを照会したところ、半年間も乗り逃げされたレンタカーだったことが判明したという事件もありました。

 盗難車両などはクルマのナンバーを照会することによって明らかになるため、普段の現場でも大きく役立てられています。

※ ※ ※

 ナンバープレートは、ひき逃げや自動車盗難などあらゆる事件・事故の捜査において活用されています。

 万が一クルマによる事件や事故を目撃した際には、ナンバーの一部だけでも覚えておくと被疑車両を特定する手がかりとなるかもしれません。

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1件のコメント

  1. 色で識別するのは昔話。
    今は縁取りだけ残してほぼ「白」では、
    パッと見で黄色も緑も白との見分けはわからないね

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